過敏性腸症候群

漢方薬を初め、天然素材の薬を用いて、過敏性腸症候群の回復のお手伝いをしています




2017年07月01日(Sat)▲ページの先頭へ
挙動不審
 今日はとてもうれしいことがあった。今日もと書きたいが、これ以上のことはそんなにしばしばあることではないから「は」を選んだ。
 名前を言ってもらわないと相手が誰だかわからない。そのくらいこの症状の若い女性たちは似ている。声のトーンと話し方だ。電話だから姿形は想像できないが、何となく僕は同じようなイメージを抱いてしまう。共通するのはとても優しい喋り方だ。相手を傷つけない、下手をすると自分のほうが傷つきそうな雰囲気さえ伝わってくる。
 最近毎日のように新しい相談者が連絡してくれるから、カルテを出さないとこんがらがるのだが、この方は職業が国家試験をクリアして士と言う称号をもらえる点において僕らと共通しているところがある。そのことが印象深くて、2度目の電話を頂いたときにもすぐに分かった。この方の相談は丁度10年に及ぶ過敏性腸症候群のガス漏れだ。恐らく必死の思いで高校を卒業し、大学を経て就職したのだろうが、社会人になると抜けることが出来ない会議などがありかなり心身ともに消耗してきた。仕事が好きなのに続けることが出来なくなりそうで、どうして僕を見つけてくれたのかわからないが相談の電話をくれた。僕にとってはごくありふれた相談だから特別難しいことはない。いつものように2週間分だけ作って送ったら、まだ1週間しか経っていないのに電話をくれた。最初治るという僕を信じることが出来なかったみたいだが、1週間で治ってしまった。全くガス漏れがなくなったみたいだ。本人はとても驚いたみたいで、不思議がっていたが、心も体も1週間前とは変わってしまった。10年、人生で一番楽しい青春期を無駄に過ごしたことを残念がっていた。僕に言わせればそれは違う。彼女にもはっきり言った。「あなたが10年間で失ったものはたいしたことがない。だけど得たものは計り知れない価値があるよ。あなたはその得たものでもっともっと社会に貢献できる。特に苦しんでいる人たちの為に」と。すると彼女は「実は自分は昔勝気で人の痛みを理解できなかった。でも過敏性腸症候群になって人の事を思うことが出来るようになった」と言った。僕は、漢方薬で元気になってくださった老若男女にこの台詞をよく使う。皮膚病でも腰痛でも、辛い思いをしなければ人の気持ちには寄り添うことは出来ない。敢えてそうした逆境に身をおくことはできないが、運悪く病気になったらそう考えて欲しいと思っている。
 「人生が変わる」とも言ってくれた女性は全く新たしい生き方をするだろう。同じように歩き、同じように喋り、同じように歌っても、恐らくこれからは堂々と出来るのではないか。周りの視線を意識して挙動不審状態から解放された。過敏性腸症候群のガス漏れは治すのが簡単ではない。だけど1度人を信用してみようと思えたらかなりの確立で治る。人を信用する力を失った人が多いから、忸怩たる思いで漢方薬を作っているが、1週間で完治宣言を出してくれた女性のおかげで、僕もモチベーションを高く保てそうだ。完治の手前で足踏みしている人たちにもエールになる。
 僕は善良であるがゆえに苦しむ人のお役に立ちたい。命には関係しないトラブルでも人生を殺されている若者が一杯いる。こんな田舎の薬局だからこそ出来る仕事だと思っている。



2017年06月19日(Mon)▲ページの先頭へ
武器
カルテの保存を始めてから1100人くらいの方を世話していますから(8割くらいがガス漏れかな)
症状や苦痛はかなり理解できていると思います。
僕は実際にガス漏れの患者さん50人以上、お尻から10cmくらいのところに僕の顔を持っていき臭っていますから、ガス漏れは実際にはないと信じています。
息子も消化器内科の専門医ですが、ガス漏れが実際にあるとは信じられないと言っています。
僕のところにはほぼ100%病院にかかって後、長い年月を経て相談してくれる人が多いですから、治しにくいというハンディーは負っています。
それと僕が使うことが出来る武器は漢方薬だけですから、余程集中力を保ちながらお世話しないと効果を感じていただけることは出来ません。
僕の武器は漢方薬と沢山の方を世話してきた実績です。それがあるからこそ、ぶれることなくお世話できているのだと思います。
いたずらに患者さんに迎合しては、よい結果に導くことは出来ません。
僕は、自身のいろいろな体験から、それらの人たちを病人だとは考えません。
ただ、こだわりから解放されずに苦痛に満ちた青春を歩んでいる事が不憫です。
御法度の裏街道を歩く人達やアホノミクスがその種のものに陥るのならまだいいのですが、多くは善良で繊細な人ばかりです。
余計哀れです。自律神経の過緊張を取り、肝っ玉をつけてあげれば300人くらいが治りました。
でもそれに含まれない人のほうが多いです。大病院をはじめ、ありとあらゆることをして効果を体感できなかった人たちですから、
僕の漢方薬を飲むのも2週間が限度の方も多いのです。
そうした方を除外すれば実際にはかなりの確率で症状の軽減は図れています。
過敏性腸症候群のガス漏れに関しては、薬を飲むほうも作るほうも歯がゆさとの戦いだと思います。
僕は頑張りすぎの自律神経を抑えて心も内臓も正常な動きをするようにします。
また、アンテナを上げて周りの情報ばかりキャッチしようとしている気持ちを強くします。
漢方薬で何事にも動じない力を作って欲しいのです。
こうしたことでしか完治は望めないと思っているのです。
本人も親御さんも不安だと思います。ある日ふと「ガスなんて漏れるわけないよな」と気がついた瞬間に治るのですが。

ヤマト薬局


2017年06月16日(Fri)▲ページの先頭へ
感性
 確かにそう言われれば、微妙に違うから、迷って二人で考えた。
 2年半前に、初めてお母さんに連れられて過敏性腸症候群の相談に来た時はさすがに会っていると思うが、記憶がない。と言うのはよく効いたから、それ以降はお母さんだけがやって来た。それも体調を崩した時だけ。何の話の延長だったか忘れたが「息子さんは繊細な子なんでしょう?」と僕が言うと、お母さんは首をひねって「繊細ですかね?」と言ったまま言葉が続かなかった。そして暫くしてから「生真面目ではあるんですけれど」と言った。お母さんには繊細と言う評価はピンと来なかったみたいだ。どこか違和感を感じたのだろう。そこで行き着いた言葉が生真面目だった。どちらが的を射ているかと言うともちろんお母さんだ。僕は多くの過敏性腸症候群のお子さんを知っているから、一般論で繊細と表現した。繊細と言う言葉の奥に、他意が混ざる余地は少ないと思うが、生真面目の奥には何か別のニュアンスも潜んでいそうだ。お母さんは恐らくその隠れたもう1つの意味を含めて表現したのだと思う。生真面目で何が悪いと言いたいくらいだが、もう少しおおらかにと言う希望が隠されているに違いない。あまりにも杓子定規だと自分も他人も傷つけてしまう可能性をお母さんは気がついているのだ。
 繊細と生真面目の意味の差をとっさに答えるのは難しいと思う。こうして文字で表すと、そしてじっくり考えると分かるが、会話の中に出てきたら、日本人の肌に染み付いた印象でしか分からない。理論よりニュアンスで理解するしかない。手触りや舌触りのように。ただ僕の感性はどちらかと言うと手触りや舌触りよりも差し障りだ。


2017年04月28日(Fri)▲ページの先頭へ
失業
 失業すると脳卒中による死亡リスクが高まる可能性があることが、大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学客員准教授のEhab Eshaks氏らの研究で示唆された。同氏らは、40〜59歳の日本人約4万2,000人(男性約2万2,000人、女性2万人)を対象に、雇用状態の変化が脳卒中リスクに及ぼす長期的な影響を分析した。1990〜1993年から15年間の追跡期間中に1,400件超の脳梗塞または出血性脳卒中が発生し、そのうち400件超が死亡に至っていた。解析の結果、継続的に就業していた対象者に比べて、失業したことのある対象者では脳卒中リスクが高いことが分かった。男性が失業すると、脳卒中を発症するリスクは1.58倍、脳卒中による死亡リスクは2.22倍に上昇した。女性でも同様に、失業すると脳卒中の発症リスクは1.51倍、死亡リスクは2.48倍に上昇した。また、再就職した男性では脳卒中リスクがさらに高まり、脳卒中の発症リスクは2.96倍、死亡リスクは4.21倍にも上っていた。一方、再就職した女性では、これらのリスクはほとんど上昇していないことが分かった。

 このことに関しては薄々気がついていた。僕みたいな素人が気がついても社会的な意味はないが、少なくとも僕の漢方薬を飲んでくださっている人には関係がある。と言うのは、僕の場合、過敏性腸症候群の患者さんがとても多いから、今日のテーマのような状況に当てはまるケースが多いのだ。もっとも、過敏性腸症候群の方は若い人が多いから、上記のような転機をたどるにはまだまだ時間の余裕がありすぎてピンとこないかもしれないが、そうした究極のダメージを起こさせるストレスを受けていることにはなんらかわりはない。若いからそれが結果にまで到達しないだけだ。着々と準備を整えているということは言える。
 過敏性腸症候群の患者さんから、もう学校や仕事を続けることが出来ないという悲鳴を聞かされることが多い。その時の助言には本当に苦労する。正直言って自信はない。僕は多くの方の仕事や学校を辞めた後のことを知っているから、辞めた方がいいと言うのはかなり抵抗がある。ところが教科書的には、ストレス源から逃げるべきと言う記述のほうが圧倒的に多い。事実それで救われる人も多いと思うが、それでは救われない人も多い。救われないどころかより悪化することもある。
 その主な原因は経済だと思う。収入を絶たれるのはお腹の不調よりはるかにダメージが大きい。いたたまれなくなって現場(職場や学校)から脱出するのだが、経済の裏づけがないと日々のプレッシャーは大きい。それと、社会的に自立している感がなくなるのではないか。自身に対して、まるで浮き草のような認識を持ち始めるみたいだ。社会から遊離して帰属するところが見つからない、そうした漠然とした不安を持つようになる。
 初めての相談者には、辞める前に僕の漢方薬を飲んでみて、それから結論を出してとお願いするのだが、僕のところに来る人はありとあらゆるところを回って来た人だから、切羽詰りようも半端ではない。まるで奇跡のような効果を期待される。それに応えるべく研鑽を積んでいるが、まだまだ確率は理想とするところまでいかない。ただでさえ暮らしにくい時代に、あえて自立の道を捨てる。苦しみはよく理解できるが、過敏性腸症候群は自分が一番苦手としている状況でしか完治しないことを考えれば、会社や学校はその現場として捨てがたいと思う。


2017年04月25日(Tue)▲ページの先頭へ
国語の時間
 この喜びの表現を披露しない手はない。沢山の人と接しているから定型語句から外れた独創的な表現に出くわすと、独り占めにするのはもったいない。その言葉を発したのは70歳くらいの男性だ。岡山市からわざわざ来てくれるようになったのだが、わざわざ来てくれた甲斐があった。
 1ヶ月前に来た時に依頼されたのは、逆流性食道炎のせいで咳やげっぷが頻繁に出る。逆におならが出ないから心臓が圧迫されて息苦しい。便意が頻繁にありいつも便が残っているような感覚がある。足先が冷たい。痰が引っかかる。不整脈、めまい、首や肩の凝り、高血糖だった。当然病院を掛け持ちして13種類の薬をもらって飲んでいる。あまりにも多くの薬を飲まされていることと、症状がよくならないことを理由に訪ねてくれた。
 応対して、その方が潔癖なことが伝わってきた。綺麗好きと言う意味でなく、ことに当たって完全にやり遂げなければ気がすまないみたいだ。その性格が多くの不快症状に関連している。このコーナーは症例報告ではないから詳細は省くが、煎じ薬で力みをとってあげることでわずか1ヶ月で、逆流性食道炎のせいで起こる咳やげっぷがかなり改善した。おならが溜まり胸苦しくなっていたのもかなり改善、残便感もほとんどなくなった。雲の上を歩いているようなめまい(動揺感)もかなり減った。
 今日で3回目だが、律儀な人で、「こちらに来ていてよかった」と何度も繰り返してくれる。1度お礼を言ってもらえれば十分なのだが、何回も繰り返す。その性格が病気を作っているんだと言いたかったが、その性格こそが最強の魅力のはずだから言葉を呑んだ。要はこの男性は「いつもがんばる」病だ。力みをとって、内臓の働きを正常にしてあげれば解決する。「隣の部屋にいる人に聞こえるくらい大きなおならが出始めると治る」と分かりやすく説明しておいたら、今日問題の非常に分かりやすい表現で快調振りを報告してくれた。
 2回目の漢方薬を飲み始めて気持ちの良いおならが出始めたらしい。「先生の言われていた事が分かりました。この前薬を頂いて帰ってから大きくて気持ちの良いおならが何年ぶりかに出るようになりました。同居している孫が今7ヶ月なんですが、私のおならで目を覚ますんです。だから嫁や娘が、おじいさん、おならするんだったら隣の部屋に行ってして頂戴と怒るようになったんですわ」と笑いながら言った。心臓が圧迫されるから、おならがたまるのは苦しい。それから解放された喜びを家庭内のエピソードで報告してくれた。まじめに生きてきた人が手に入れる家庭の景色が目に浮かぶようだ。孫が目を覚ますほど大きな音のおなら、過敏性腸症候群のガス腫れタイプの人が聞いたら羨ましいくらいだ。ガスに関してこの表現を上回るものは今だ聞いた事がない。嘗て下痢型の女性が「拝みたくなるようなウンチ」と表現してくれたことがあるが、それに匹敵するくらいの興味深い表現だった。
 時々、薬局の中でこのように突然国語の時間に迷い込む。仕事がますます楽しくなる一瞬だ。


2017年04月21日(Fri)▲ページの先頭へ
過敏性腸症候群
 過敏性腸症候群(IBS)症状を訴える患者を、一般の診療所で1年間で、どのくらい診たかのアンケートを1000人近いお医者さんにしたデータを見た。それによると全くそのような患者が来なかった診療所は16%、10人以内は55%、50人以内は23%、100人以内は3.3%、100人以上は2%だった。意外と過敏性腸症候群の患者は診療所を訪ねないんだと思った。僕みたいな田舎の薬局でも2%の部類に入るのだから、そもそも一般の診療所は患者が選択する対象に入っていないのかもしれない。コメントも寄せられていて3番目のような本心を知ってしまうと、門を叩く気にもならないのかもしれない。ただし、5番目のような先生だと親近感が増し、敷居は低くなるかもしれない。ただし、まだ本人が治っていないのだから不安で、その先生にかかる気にはならないかもしれない。
 今度、便秘型の患者に効果があるといわれる薬が出るらしい。データが発表されていたが40%くらい効果があるらしい。たった40%で大々的にメーカーは宣伝しているが、便秘で40%と首を傾げてしまう。下痢型も便秘型もそんなに難しくはないから。
 過敏性腸症候群で本当にお役に立てるのはガス漏れタイプだろう。時間がかかろうが、ペースを乱されようが、その人たちの生活の質の落ちようは相当なものだから、何とかお手伝いしたい。こちとらは青春時代からペースは乱れっぱなしだから、今更乱れてもたいしたことはない。そんなことを憂う時間があれば、アホノミクス他の政治屋の道徳の乱れを憂う。

●メンタル疾患が背景にあると思い、その系統の薬をそれとなく勧めるのですが、本人の同意が得られず、決め手がない状態です。(40代診療所勤務医、循環器内科)
●症状にこだわらないように指導している。(50代勤務医、一般内科)
●IBSの患者は問診に時間がかかり、ペースを乱されるので敬遠したい。心療内科や精神科の先生は本当に偉いなあと痛感する。(50代開業医、一般内科)
●患者さんは職場の理解が得られず、仕事を休みにくいらしい。「いっそ、潰瘍性大腸炎の方がよかった」と言う方もいた。(30代 勤務医、一般外科)
●私自身がIBSで、極端な場合、毎食後に排便します。特に美味しいもの、普段食べない高級なものを食べた場合は100%です。宴会 などで苦労します。(60代勤務医、一般内科)


2017年03月08日(Wed)▲ページの先頭へ
大志
 今日ある処方を数人作った。作りながら、同じ内容のものだと気がついた。必要な薬を調剤台の上に並べて調剤するのだが、今終わったのに又同じ薬を作るの?と言う感じだった。
 重なった処方は「肝っ玉を強くする漢方薬」正式にそんな処方があるわけはないが、ある漢方薬を人前で緊張しすぎたり、人が苦手とか、繊細すぎる人に勇気をもってもらう薬として僕は使っている。過敏性腸症候群の完治療法に応用することが多いが、イベント恐怖症やパニックや人前恐怖症など現代社会にうまく順応できない人に使う。かといって僕はそうした人たちになんら否定的な見解は持っていない。むしろ、電話で相談を受けたり報告を受けたりすることが多いが、なんて優しい話し方ができるのだろう、きっとこの人たちの周りにいる方々は幸せだろうなと想像を膨らませる。
 一方、「一体、何様?」と思えるような人間も増えている。幸運にも、僕の周りや薬局に来てくれる人にはそんな人がいないから心穏やかに暮らすことが出来るが、仕事が終わってニュースを見たりするとそんな人間のオンパレードだ。もっとも、掃除大臣からしてその際たるものだから、それにこき使われる疫人も、書類を隠したり不祥事を隠したりは得意中の得意で、警察に捕まるわけでもなく、必殺仕事人に狙われるだけでもなく、のうのうと嘘のつき放題だ。小さな罪人は捕まり、大罪はありとあらゆる権力に守られる。
 むしろ僕の言う肝っ玉を強くする漢方薬は、そんな疫人に飲ませたい。飲んで勇気を出してありとあらゆる隠された悪事を表に出して欲しい。彼らが頑張れば今の内閣で辞めなければならない奴はいっぱいいるのではないか。被告人席に座らなければならない奴は一杯いるのではないか。必死で受験勉強した疫人達が、あれだけ卑屈では、これから役人を目指している子供や青年達が空しかろう。もっと格好良い姿を見せられないのだろうか。それとも甘い汁を政治屋と一緒に吸っているのだろうか。嘗ての受験のプロ達は大志を抱いたことがないのだろうか。あの卑屈な姿をさらすことができるのは「大志たもの」だが。





2017年02月26日(Sun)▲ページの先頭へ
治療抵抗性
 治療抵抗性とは、「治療に対して反応がよくないこと」と言う意味らしいが、これだとなんだか患者のほうに責任がありそうな表現だ。治療者側からすると、施す治療に旨く反応してくれなくてなかなか治せれないと言う事だろう。難しく言っているだけで僕だったら一言で「効かん」だ。
 過敏性腸症候群(IBS)は、治療抵抗性を示す患者が少なからず存在することなどが課題となっている。日本消化管学会のワークショップの中で、IBS患者の治療抵抗性因子の解析結果が報告された。 そこで「性(女性)と精神的QOLの低下がIBS治療抵抗性の独立したリスク因子だった」と結論づけられた。すなわち、女性は男性と比較するとより強い精神症状を呈することや、不安や抑うつがIBSの治療抵抗性リスク因子になると言うことだ。
 これでは女性の過敏性腸症候群の方は浮かばれない。女性で不安を抱えている人や抑うつ状態の人は治りにくいと宣言されているようなものだ。この格差が広がった暮らしにくい世の中で不安を抱えていない人などほんの一握りの人間だ。政治屋や疫人と通じている人間しか甘い汁は吸えない。努力しても、誠実に生きても実り少ないとなると、心穏やかに暮らすことなど出来るはずがない。他人を傷つけることが苦手な人は自ずと自分を傷つける。そして自分の標的は抑うつ気分か、肉体なら心臓か胃か腸だ。人は主にその3つのうちの1つを犠牲にして生き延びる。それを治療抵抗性と呼ぶのだろうか。
 精神的なQOLを次のように説明されているのを見つけた。「精神的な自己実現を得るための指標となり、個々の日常生活を充実させ、幸福感や生きがいを自ら発見し、人間らしく生きていく」具体的には明るく,楽しい気分で過ごす。落ち着いた、リラックスした気分で過ごす。意欲的で,活動的に過ごす。ぐっすりと休め,気持ちよくめざめる。日常生活の中に興味のあることが沢山ある。
 これを読んで何を言っているのだろうと思う人が多いのではないか。この国でこれらが実現できた時代があっただろうか。経済が豊かになるにしたがって、より欲しがり、経済が停滞し落ちてくるにしたがって、ますます欲しがり、ついには人を間接的に殺してまで手に入れる。治療抵抗性などと言われる筋合いがない人達には是非、思いあがり人間達への静かなる抵抗性を持ち続けてほしいい。


2017年02月10日(Fri)▲ページの先頭へ
玉石混交
 どの項でお知らせすればいいのか迷ったが、このブログを読んでくださる方が一番多いので、面白くないかもしれないがお知らせしておく。
 まさか僕の漢方薬を飲んでくださっている人がこんなものに手を出すとは思わないが、ひょっとしたら僕の過敏性腸症候群の漢方薬を2週間だけ試みに?飲んだ人の中にはいるかもしれない。過敏性腸症候群の方はドクターショッピングが非常に多いことが知られているが、基本的には薬以外に手を出すべきではない。
 僕は初耳だったのだが、青薫(せいたい)と言うリュウキュウアオイなどの植物から作られた健康食品を個人の判断で潰瘍性大腸炎に効くとして摂取している人がいるらしい。何でも関東のほうの薬店がよく売っているらしいが、それによって起こった重篤な副作用に関して、厚生労働局から知らせが届いた。それによって肺動脈性肺高血圧症が発現したらしい。聞きなれない症状だが、動くと息切れがし、下り坂でも息切れがしてくる。しまいには椅子に腰掛けて何もしなくても息切れがするらしい。これはしんどいだろう。
 注意喚起を期待された漢方薬の会社が、青薫の実物を持ってきてくれた。ビニール袋に少しだけ入れたものだが、青と言うよりセメントの粉みたいな粉末だった。これを薄めていくと、本来は染料(藍)だから綺麗な青色になるのだろう。セールスいわく「よくこんなものが飲めますね」のとおりで、これを体の中に入れるのはかなり勇気がいりそうだ。ただ、藁にもすがりたい人にはそんな恐怖感もわかないのかもしれない。
 インターネットの世界は、或いは世の中はと言ってもいいが、玉石混交の世界だ。残念ながら、どうでもいいような、悪意に満ちた情報が目によく止まり、なかなか宝石にはめぐり合えない。仮にめぐり合っていても、自分に好ましくない情報はブロッキングを起こしているから、有効には使えない。全うな知識は情報の多さには必ずしも比例しないことが分かる。


2016年12月27日(Tue)▲ページの先頭へ
努力
 短文だが、優しさがあふれ出るようなメールを6年間、2週間毎にくれた。その短い文章の中で彼女の心や体調の変化、或いは環境の変化まで読み取り、より適切な漢方薬を作り続けた。人生の基礎の部分を作り上げ、実社会に打って出る時期を過敏性腸症候群との戦いに費やしたようなものだ。ただ、克服は出来ていなかったが、本来持っていただろう優しさは持ち続けていて表情に十分表れていた。人を傷つけることなど到底出来そうもなく、むしろその逆で苦しむ人のように見えた。ただし、こうした人格の持ち主には必ず救いの手を差し伸べてくれる人が現れる。いや、とても大切にしてくれる人が現れる。何故なら手を差し伸べる人自身が救われるから、引力で同じような心の持ち主と出会わないはずがない。いみじくも、彼女が夢見た職業に最近つけたが、採用してくれた方や同じ職場の先輩達からとても大切にしてもらっているみたいだ。僕には当然のように思える。僕が採用する側に回っても一番にお願いしたいような人だ。
 完治の区切りに車を運転してお礼のスイーツを持ってきてくれた。あれだけバイパスを恐れていたのにバイパスを使ってやってきた。もっと驚いたのは、10年以上も行くことができなかった岡山駅周辺に車で出かけ、最難関のイオンモールに買い物に行けたことだ。県内では一番込んでいるところで駐車場に入るのも難しい。そこに行ければほとんどのところに行ける。見事卒業試験に合格したってことだ。
 全くの偶然でしかないが、丁度6年前の今日漢方薬を初めて飲んでくれた。6年のうちに、少しずつ行動範囲を広げアルバイトも始め、結果的には正社員として夢見た職種につけた。長い時間かかったかもしれないが、思い悩むだけの時間ではなかった。少しずつ前を見ながら上を見ながら努力した時間だ。そして素晴らしい結果を勝ち得た。決して否定される時間ではない。彼女の表情や物腰がそれを雄弁に物語っている。彼女は決して立ち止まっていただけではないのだ。これからの人生がどう展開していくか僕は楽しみにしているが、恐らく本人も同じだろう。愛されるべき人が再び街に出た。
 努力なくしてこれからの長い自由な時間は手に入れられなかった。手にするものの大きさに比べれば漢方薬を飲むくらい努力のうちには入らないのかもしれないが。


2016年08月17日(Wed)▲ページの先頭へ
機知
タイトルの「暗めのメールです」と文中の「派手に落ち込んでしまっていて」はなかなか機知に富んだ表現で、
読み手としては楽しませていただきました。まだまだ余裕はあるように思いますがいかがでしょう。
職業柄、「暗めのメール」以外、あまりもらうことはありません。暗めのメールどころか、暗めの会話ばかりです。
でも、僕にはそれらが全て産みの苦しみのように見えますし聞こえます。
よりよくなろうとする力が湧いて来るのを、じっと耐えて待っている様に見えます。
2通目に頂いた情報は結構大切で、粉薬の処方を変えました。それと煎じ薬のほうも、あなたの派手に落ち込んだ状態を改善するように変えました。
どちらも味が異なっていますから、そういった理由があってのことですから安心して服用してください。
世は汚リンピックとスコップが壊れた話題ばかりです。まるで何かを覆い隠そうとしているかのようです。
幸せと不幸がお互い遠くのものになっています。ちょっとの努力やちょっとのきっかけなどでは到底飛び移ることが出来ない距離です。
そんな時代を僕もあなたも生きています。与えられた価値観の中で右往左往しないようにしなければ、人生が重荷になります。
私の価値観を持ち、私を大切にすれば人生のほうが従ってきます。少なくとも僕達は、人生を従えなければなりません。
威風堂々、取るに足らない僕ら庶民にも必要ですよ。
息子達が3階を片付けてもう荷物を少しずつ運び出しています。
意外と行動力のあるあなたです。もしもう一度来る機会があれば、国際ビラでなく、ペンション薬(ヤクではなく、くすりと読んでね)に泊まって頂いていいですよ。
日曜日なら僕の好きなコースを案内します。運がよければ和太鼓のコンサートにもいけますよ。
ペンション薬


2016年07月09日(Sat)▲ページの先頭へ
青春
 このなんともいえぬ心地よい笑顔が、人間が他者との敵対心を取り除くために作られたものなら、彼女のそれは天下一品だ。正面に対峙して体調を聞くのも心地よかった。ただ、そのことが僕の処方に決定的な判断をもたらしてくれ、結果的にわずか2週間でほぼ完治してもらうことができた。
 二十歳を少しばかり回っただけなのに、逆流性食道炎と過敏性腸症候群で苦しんでいた。前者は3年、後者は1年だが、服用している薬が僕には解せなかった。前者は、こんなに胃酸の分泌を抑制ていいの?後者は今日の下痢を物理的に止めて、明日も明後日もまた同じことをするの?と言う疑問だった。逆流性食道炎も過敏性腸症候群も治る治療など全く行われていない。これだと人生の素晴らしい時期を病人のままで過ごすことになる。
 漢方薬のいいところは、今現在の不快症状を取りながら、根本療法もできると言う点だ。これは現代医学と圧倒的な違いがある。現代医学は、不快症状を取ることには長けているが、病気から脱出するのはあくまで本人の残された力頼りだ。その力があれば根本的に治ってしまうが、それがなければなかなか完治しない。漢方薬は自然治癒力を増すような生薬が必ず入っているか、入っていなければ入っているものと組み合わせる。だからわずか2週間で完治した。
 2週間目に薬を取りに来た今日、7割くらい楽になりましたとすぐに教えてくれた。それだけでも嬉しかったが、念のため最初に相談を受けた症状をチェックすると全て治っていた。「治っていますね」と自分でも驚いた様子で訂正した。恐らく自分でこんなに早く治ると思っていなかったのではないか。そんな表情をしていた。いやひょっとしたらもう治らないのだろうかと諦めていたかもしれない。
 同じ県内の人が牛窓方向に来るのは難しい。いかにも田舎に行く方向だからだ。ほとんどの需要は県の中心部に向かって満たされるから、逆方向に勇気を振り絞ってきたのかもしれない。「あなたの笑顔はとても素晴らしいけれど、その笑顔のために、沢山の気持ちを押さえ込んでいるのではないの?」と僕が質問をした瞬間涙が溢れた。勇気を出して田舎の薬局に相談してくれたこと、僕に全てを悟らせる涙を隠さなかったこと、その二つが彼女の青春を取り戻した。


2016年06月30日(Thu)▲ページの先頭へ
ガス漏れ神話
 こんなにガス漏れだった人の誠意あるお礼の言葉をもらったことがないので、紹介したくて許可をもらったら快く許してくれた。今現在ガス漏れで僕の漢方薬を飲んでいる人、嘗て漢方薬を飲み始めてすぐに結論を出して脱落した人、そしてこの方のように僕に接触するかどうかで迷っている方に読んで欲しい。僕は「ガス漏れ神話」なるものを崩したくてずっと努力している。悪意に満ちた創作を漢方薬で否定したい。人生のある時期をこんなことで無駄にして欲しくないし、悪意に満ちた営業の犠牲になって欲しくない。実際に克服してくれた人の肉声は、僕の書く文章の何十倍もの説得力がある。なんら注釈をつけることなくそのままを読んで欲しい。 


やまと先生、お久しぶりです。
長文になってしまいました。お時間のある時でかまいませんので一読頂けると幸いです。
 〇〇〇〇です、私のことを覚えていらっしゃいますか?ありがたいことに、ぱっとは思い浮かばないはずです。なぜなら私が先生に助けを求めたのが2009年の5月…ですからもう7年(?)も前のことになります。久しぶりに先生のブログを拝見し今も沢山の方を救っておられること、とても嬉しく、尊敬いたします。
 先生のおかげで、一度お薬をいただいただけにも関わらず、長い苦しみから開放されました。しかも、実はいただいた分を飲みきってないのです。飲み切る前に治ってしまったので!本当に、先生には感謝しても感謝しきれません。ありがとうございました。
 今回私がこうしてメールを書いていますのは、報告したいことがあるためです。この度外国人の男性と結婚し、外国に住むことになりました。
不思議ですね、先生。とても不思議な気持ちです。8年前は死んでしまいたいとさえ思っていた人間が、こうして良い人に出会い結ばれて、しかも子孫を残そうとしています。それもこれも、先生のお陰です。
 高校生の頃、毎日辛くて辛くて仕方ありませんでした。おならが頻繁に出るのです。今思うと本当に出ていたんでしょうか?しかし、皆、私がおならをしていると笑っているんです。いつも息苦しくて、逃げるように下校していました。電車なんか怖くて乗れませんでした。笑い声も、咳払いでさえ、すべて私に向けられているように感じました。
 ある日恥を忍んで親に手紙を書きました。おならが出て困るから医者に行きたい、と。その手紙を、両親はどんな気持ちで読んだのでしょう。わかりませんが、近所の診療所へ連れて行ってくれました。お薬をもらって飲みましたが、イマイチ効き目はありませんでした。何も変わらないまま、やっとの思いで登校し、卒業しました。
 私はしぶとい所があるようで、辛いながらも医療系の専門学校を受験し無事合格しました。新しい場所で、また辛い思いをしたくないと、椅子に分厚いクッションをひいておならが出てもわからないようにしたりと様々な工夫をしました。新しい友人は私に良くしてくれましたし、誰もおならのおの字も私に言いませんでした。しかし、私ひとり、いつおならが出ていることがバレるか、あの笑い声は私の事をいっているのではといつもヒヤヒヤしていました。今はおならおならと書き連ねていますが、当時は本当に、おならと書くことすら苦しかったのです。
 おならをどうにかしたくて、毎日毎日ネット検索する中で、先生の事を見つけました。初めて見た瞬間、もうここへ行くしかないと決心したのです。当時はバイトもしていなかったので、少ないお小遣いをコツコツ貯めました。出発の日まで、何度も先生のブログを読みました。当日、両親には友達の家に泊まりに行くと言い、電車に乗ること自体、あと電車賃とお薬代にヒヤヒヤしながら(笑)先生の所へ向かいました。
 先生の所へ行った後、私の人生は随分変わりました。良くなったというのでしょうか、それとも普通に戻ったというのでしょうか。学校も実習等辛いながらも友人に支えられ無事卒業し、国家試験にも合格しました。外出さえ怖かったのに、ライブやコンサートなど人の多い所にも頻繁に行くようになりました。電車にも乗れなかったのに、飛行機で海外旅行に行くようになりました。そして今、外国に住んでいます。
 今住んでいるところで、とても面白い事があります。みんな平気で人前でおならをするんです。私の夫なんか、特別大きな音で。私が驚いた顔をすると、何がダメなんだ?という顔でこちらを見てきます。そのたびに笑ってしまいます。もし最初からここに産まれていれば、私の昔の悩みなんて無かったのかもしれない。なんて思いましたが、この苦しみが無ければきっと、別の苦しみがあったに違いありません。ただ、皆しているから、おならをしても大丈夫なのですが、今はもう別にしたくないのです。おかしいですね。今はっきりとわかります、おならは出ていないと。人のおならを聞くたび、おかしな、不思議な気持ちになります。
 昔のことは、実はほとんど思い出せません。特に嫌な記憶は、脳が自分を保つために思い出せないよう蓋をしてしまうんだそうです。あとは、私の記憶力が悪いためか、良いこともすぐには思い出せません。先生の所に伺ったのはいつだったかも覚えていませんでした。ただ、あの日先生と奥様にお世話になったこと、夕食のお魚、船から見た夕日ははっきりと思い出せます。とても優しい時間でした。
 長くなってしまい申し訳ないです。日本語で長文を書くのは久しぶりです。読み辛い部分も沢山あると思いますが、どうぞご容赦下さい。先生に沢山お話したいことがあったのと、先生と奥様が一人の人間を救ったことを、どうしても報告したかったのです。私は今とても幸せです。本当にありがとうございました。


2016年06月18日(Sat)▲ページの先頭へ
病原体
 今日、ある学生から完治のお礼の電話をもらった。すんでのところで心療内科の患者になるのを防いだ女性だ。もちろんそんな意図は僕にはなく、予約を入れていたのを取り消して僕の漢方薬に掛けてくれたのが効を奏しただけだ。何も僕は心療内科に否定的ではない。その重要性は十分知っているし、助けられた患者さんも職業柄よく知っている。ただ残念ながら、何が何でも薬物で治そうとする姿勢、いや、逆に、安易に薬物で治そうとする姿勢が目に付くことも多い。だから、できれば自然に治らないかなといつも考えている僕とは相容れないところもある。又、医師の後方に控えているいわゆる製薬会社にはかなり不信感を持っている。「それは鬱かも知れません」などとコマーシャルを流し患者を作るようなことも金に任せてやってしまう。
 その女性は、自称過敏性腸症候群で悩んでいたのだが、そうでないことは会ってすぐに分かった。胃腸科では治らないある症状を僕が偶然得意としているから割と早く治ったが、その後3つの症状も全て治ってしまった。若いから治りやすいのだ。僕の経験では計4つも不快症状を持っていたら、4つの病院にかかって薬だらけになっていたところだ。そして恐らくかなりの年月薬を飲む羽目になっただろう。僕は全てを5ヶ月で治してしまったから、日本の健康保険にも貢献した。
 漢方薬だからだらだら飲むことはない。治ればやめられる。自然治癒力を利用したマイルドな治療法だから薬からの離脱はいとも簡単だ。本人が決断すればそれで終わりだ。
 「あってはいけないことだけど、僕がお手伝いできることがあったら連絡してね」と最後に言っておいた。できれば自然な薬で自分の持っている治癒力で治してほしいこと、製薬会社を儲けさせる為に、何でもかんでも胃袋に入れないようにして欲しいことを伝えたかったのだ。
 2月まで全く面識がなかった若い女性が、呪縛から解放されて自由を得た。折角手にしたその自由を、次は国という最大の病原体に奪われないように知恵をつけて欲しい。
 


2016年05月23日(Mon)▲ページの先頭へ
営業職
 お久しぶりです。一年くらい前までお世話になってた〇〇です。現在は通信課程の大学を卒業し、〇〇のメーカーの営業として働いてます。まさか自分が営業職につくとは思ってもいませんでした。正直今も相変わらず人前で話すのは苦手ですが、それを克服したいという思いの方が強くなり営業として働いています。こうして働けているのも本当に大和さんのお陰だと思います。本当にありがとうございました。先日初任給を頂いたので、拙いものですがお菓子を送らせて頂きました。よければ召し上がって下さい。
 
 この青年は2度我が家にやって来て数日一緒に過ごしたから、こうしてメールの内容を披露することを許してくれると思う。以前にも紹介したから、繰り返しを避けるが、大都会に住んでいて、繁華街ですれ違う人たちに「臭い」と罵倒し続けられた青年だ。そのせいで公共機関に乗ることが出来なくて、スポーツ用の自転車を21時間こいでやってきた。すぐに帰すには気の毒だから泊まって行く様に促し結局は数日滞在した。最初に来たときには、かの国の女性たちとフェリーに乗って高松に行き、2度目に来たときは、結構息子が親切にしてくれた。それらの力を借りながら漢方薬で治ってくれたのだが、今日のメールを読んで僕の家族が全員喜んだ。
 と言うのは結構好青年だったのだ。娘に「〇〇君はまじめだったから、よかったね」と言わしめるくらい、純粋な青年だった。ただただ人が苦手だっただけなのだ。それも家庭の事情でそうなっただけなのだ。「彼が治ればガス漏れの全員を治すことができる」くらい重症だったが、彼を治しても治すことが出来ないガス漏れの人がいっぱいいた。ただそれらの人と彼の違いは、僕のところにやって来ることを楽しみにしてくれるくらい我が家を好いてくれた事だ。3度目は、息子の家族が3階を占有したから泊めて上げれなくなって断ったが、我が家の敷居が彼にとっては低かったってことだ。だから色々な話をすることが出来た。興味本位で一度だけ注文してくる人たちとは圧倒的に治したい気持ちが違った。そしてそれに向かって努力もした。
 僕は年に2回かの国の女性達を連れて彼の暮らす大都会に行くが、それこそ岡山駅から新幹線で70分くらいかかる。牛窓からだと3時間かけていくところを彼は自転車をこいで21時間かけてきた。どうしても治したかったのだろう。敢えて、不得意な営業を選択したのも同じ気持ちからだと思う。自分の一番苦手な場所でしか治らないと言う助言を実行してくれたのだと思う。
 こんなメールをもらうとまたぞろ無料民泊を始めたくなる。実際に会って多くの言葉を交わし、少しずつ真実に近づく。そうすると青年達の貴重な時間が、彼ら自身のものになる。彼らには奪っていいものも、奪われていいものも無いのだ。虚栄を脱ぎ捨て、虚構を壊してありのままに暮らして欲しい。




2016年04月05日(Tue)▲ページの先頭へ
先輩
 今日ある方に返信をしたのだが、その内容が今僕が置かれている状況を結構表していたので、一部を披露する。


・・・・・僕は必ず漢方薬を作った人に結果を聞きます。そして完全に治った、効果は十分あるがまだ治らない、効かないの3つに分類しています。
 漢方薬を勉強してから常に僕の目標は、7割の人に効果を出す・・・です。そうしないと僕自身がめいってしまうのです。立地上患者さん達ととても親しいので(もっとも今は遠方からきてくれる人が〇割くらいになりました)効かないなんていわれると寝込みそうなのです。そうしたことが僕の頑張ってきた理由にも大いに貢献してくれたと思っています。全ての病気をあわせると7割は十分キープできていると思います。ただIBSの人に限ってはこの数値は怪しいものです。と言うのは、IBSの患者さんは病歴が長くて、ありとあらゆるところを転々とした人しか僕のような田舎の薬局に依頼してこないので、最初から僕の薬局に対しての猜疑心とともにスタートします。それを覆す喜びや達成感は大きいのですが、治療に関しては正直ハンディーです。「期待していないけれど、1度だけ飲んでみる(試してみる)」人が他の病気では考えられないくらいいるのです。色々なところで効果が出せれなかったのに、僕に対する猶予が2週間だけの人が結構多いのです。それでも〇〇〇人くらいは完治していますから、そして改善をあわせるとかなりの数ですから、何とかモチベーションを保っていますが、重圧に耐える健康を僕が失えば、そこで僕の仕事も引退だと思っています。僕は多くのデータと、見つけた公式を息子と娘に残していて、もうやりきった感はあるのですが、まだ2人とも必要としてくれているところがあるので、うっとうしがられながらも仕事をしています。
 僕はこうしてあなたに返事を書いているうちに、現在、自分のおかれた状況を整理できたように思います。あなたは僕と似ている性格だと思います。人生の先輩として、全ては上手くはいかなかった先輩としてもし助言できることがあるとしたらそれはやはり「力まないで」です。この言葉を恐らく何度も思い出す場面に遭遇します。僕を頼ってきてくれる人達に毎日声かけしている「脱力して!」をあなたと僕自身に贈ります。


2016年04月01日(Fri)▲ページの先頭へ
表現
「こんなことがあるのでしょうか」「魔法のようです」「ただただ夢のよう」「朝起きて、大きなおならが出て、これのことかと思いました」「髪の毛がばさばさだったのに、今はご飯が食べられるから生き生きとしている」「何年ぶりかで一本の便が出ました。拝みたいくらいです」「絶対治らないと思っていた」「一生苦しむのかと思っていた」「外食も気にならなくなった」「人と会っても気にならなくなって楽しい」「今は、何でも来いって気持ち」「何でもチャレンジしてみたい」「ヤマト薬局さんが近所だったら毎日行きたい」「人生相談もして欲しい」

 過敏性腸症候群で悩んでいた若い女性が、電話注文のときに言ってくれた言葉だ。喜びの表現が面白かったので記憶にあるものを書き留めた。録音して書き起こせば、過敏性腸症候群がどのように改善していくか手に取るように分かる。ただ我が家の電話にそのような機能はないから、不確かな僕の記憶力に頼るしかなかった。
 この女性が言うように、僕の薬局に15年くらいほぼ毎日通ってきた若いお母さんが以前いた。若くして母親になり懸命に子育てをしていた。ほとんど父親代わりだったが、健康以外の話を毎日沢山した。当時はまだ処方箋調剤と言うものがなかったから、結構仕事に融通が利き、話時間はいっぱいあった。もっとも向こうも邪魔になることを心配して、人が少ない時間帯をいつも狙ってやってきていたが。昔は、そうした余所行きではないほのぼのとした人情味溢れる光景も薬局の中にあった。
 今日から、処方箋調剤の仕組みが変わる。僕はもうほとんどついていけないから、その分野からは身を引いている。ただ国は嘗てのような薬局に誘導しようとしている。病院のまん前にヤドカリのように店舗を構え、おこぼれちょうだいで税金をごそっと持っていくのを許さないらしい。と言ってもあの手この手でまたまた税金は同じように持っていかれる。これをすれば何円、あれをすれば何円、なんだか空しくなる。
 いくら処方箋で病院の薬を作っても、この女性がくれたような言葉はもらえない。こういった言葉がもらえるからこそ漢方薬を勉強してきた。ただ歳を重ねるにつれて難しい症状の人が増えてきた。だから知識がその人達が抱える不調に追い越されないようにひたすら現場で勉強をする。いや、させてもらう。


2016年01月25日(Mon)▲ページの先頭へ
自爆
最初依頼されたときの希望がその程度だったのかと驚いた。お母さんが土曜日に漢方薬を取りに来た時に今までのお礼を言ってくれたのが「高校を卒業さえしてくれれば十分だったのですが、大学まで行かせてもらえました。本当にありがとうございました」だったのだ。僕は本人に一度だけ会ったことがあり聡明そうなのは分かっていたし、又電話で勉強が好きと言っていたから、当然大学に行くものと思っていた。恐らく大学に行けないと決め付けていたのは、僕のところに来るまでの病院の治療のせいだと思う。親子で、いやおばあちゃんを含めて3代で途方にくれていた。それまでかかった医療機関で、症状を本当に理解してもらえなかったことや、インターネットの世界の虚偽に満ちた情報で谷底に突き落とされていたみたいだった。本来は元気一杯に見えるお母さんだって気弱に見えた。最初相談、いやあれは相談とは言えない。最初はほとほと困った家族が、仕方なく来てみただけのような感じだった。おばあちゃんが町内だからしばしば僕の薬局を利用してくれていたが、遠くへ嫁いだ娘は実際に僕の薬局を利用したことはなかった。孫の病気が治らないので、里帰りの時に「冷やかし程度」で来てみただけのように映った。そして「娘が高校2年生のある日を境に教室におれなくなって・・・」と話し始めた。お腹が痛いとか何とか続けたが、僕には分からないだろうと言う雰囲気を今でも良く覚えている。ところが僕がそうした周辺症状ではなく「本当に困っているのは教室や電車の中でおならが漏れることではないの?」と尋ねたことから、お母さんとおばあちゃんの表情が一気に変わった。僕がそういった病気は過敏性腸症候群の範疇に入ると言ったことでも驚いたみたいだ。僕にとっては既に1000人以上過敏性腸症候群の方の世話しているから珍しくもなんともなかったのだが、こんな田舎、と言うよりこんな近くに過敏性腸症候群と言う病名を知っていて、おまけにその為の漢方薬を作れる薬局があることが信じられなかったみたいだ。もっとふるさとに誇りを持って欲しいが、田舎のこれが宿命なのだ。大都会の薬局なら、立地や名前でスタート時点から信用を得られるが、過疎の町の薬局は実績しか信用してもらえないのだ。僕は30年その屈辱とハンディーと戦ってきているが、それがあったからこそかもしれないと最近では自分に言い聞かせている。
 結局、1年と1ヶ月で完治してもらえたのだが、前途ある若者のハンディーを取り除けたことになる。多くの青年が、青年がゆえに自爆して青春やそれ以降を失う。こんなにもったいないことはない。個人が持っている力を社会の都合に合わせられ、肩書きと経済力を持っている人間だけに都合の良い社会が作られている。そうした流れに漢方薬を通して抗いたい。ちなみに彼女が克服した症状は、肛門に違和感がいつもある。大きなおならが出ない。心臓が圧迫されて息苦しい。登校しようとするとお腹が痛くなる。げっぷを無理に出す。唾液が溜まる。授業中ガスが漏れ続ける。電車の中で皆が騒がしい。臭いと乗客が言う・・・だった。





2015年12月22日(Tue)▲ページの先頭へ
返事
〇〇と言うのは初耳だったので、インターネットで調べてみました。
今は沢山に細分化して心のトラブルを分けて考えていますが、
〇〇は結局は社会不安障害に含まれるのでしょうね。
だけど、誰にだって少しはあることですから、僕はそうしたジャンルを作ることに抵抗があります。
食後に飲んでいただいているのが正にそうした人に飲んでいただくものですから、
お腹と一緒に治るのではないですか。
僕は、社会不安障害は現代の社会風潮によって作られた社会現象と思っています。病気だとは決して思えないのです。
今のように科学が発達したら不意の事故も莫大な事故につながります。
馬に跳ねられて死ぬ時代から、空からミサイルが降ってきたり、放射能が海を越えてやってくる時代です。
身を守る本能がよほど強くなければ生きていけません。
あなたはそうした先頭を走っている人類なのです。
決して欠点などではないと思うのです。
そうした貴女をを御主人は気に入って結婚したのではないですか。
今のままで十分あなたはいいのですよ。
それがあなたの最高の魅力ですよ。
ヤマト薬局

 わざわざ遠くから泊り掛けで訪ねて来てくれた女性だから、その女性の魅力はよくわかる。田舎者の僕には都会の人のように見えたが、何処に住んでいても同じなんだと思わせてくれた人だった。そんな女性が、自分でレッテルを貼るのは如何にももったいないから、上記のような返事を送ったら「それでも治りたいです」とメールが返ってきた。「そりゃあ、そうだろうな」





2015年11月25日(Wed)▲ページの先頭へ
示唆
 過敏性腸症候群の漢方薬を飲み始めて2週間の女性から、漢方薬の追加注文を受けた。その時のやり取りが、今僕の漢方薬を飲んでくれている人や、将来飲むかもしれない人たちにとってとても大切なことを示唆していたのでここで披露する。一連のやり取りが僕が拘っている、「皆一緒に治る」に少しでも役に立ってくれれば、僕は勿論その女性にとっても喜ばしいことだと思う。何しろ僕らの人生は人のお役に立ってこそ価値があるのだから。

患)
メッセージ:
先週薬をすべて飲み終わったので、
また薬を出してほしいです。
薬が効いたのかはわからなかったです。

ヤ)
具体的に教えてくださいね。

登校しようとすると腹痛・・・これはどうでしたか。同じレベルですか?
座るとお腹が締め付けられ腹痛・・・・・・
便秘と下痢を繰り返す
残便感
気持ちのよい大きなおならは出ませんでしたか
イライラや不安はいかがでしたか
学校や人前での腹痛やガス漏れはいかがでしたか?


患)
腹痛の頻度は少しへったと思います。
学校ないではまだ腹痛がありますが、家では減りました。
便秘と下痢はまだ続いていますが、下痢の頻度は減りました。
残便感もないときがありましたが、食べ物を食べたらお腹が痛くなってすぐにトイレにいきたくなるときがあります。
大きなおならはでないです。
イライラや不安は人の声を聞くと湧き上がってきます。家の中でも怖くてイヤホンをつけて音楽をずっときいてましたが、
その時間は減ってイヤホンなしでも落ち着いて時間を過ごすことができるようになりました。
ガス漏れはまだあります。においもたぶんなおってないと思います。


ヤ)
よかったです。効果がなかったみたいなので他の処方を朝から考えていました。
ところがあなたの返事が間に合って、微調節ですむことが分かりました。
2週間でこれだけ変化すれば十分です。
今の処方が正しいことが分かります。
一つずつあなたの不快症状を潰して行けばいずれ完治します。
お腹以外のことで頑張って、おなかのことで頑張らないでね。

患)
はい、わかりました。
ありがとうがざいます。

 過敏性腸症候群の薬と言うものがあって、誰彼となくそれを渡して飲んでもらう・・・・そんな都合の良い薬はまだ存在しない。僕は、患者さんの不快症状を一つ残らず解決してあげれば、おのずと完治することを経験している。だから一つずつの症状報告に耳を澄ませている。苦痛に共感はできるが、それだけではお役に立てれない。冷静になって症状変化を僕に報告し、僕の知識と経験を利用してくれたらと思う。いわば皆さんが僕に症状を教え、代理で薬を作らせるということだ。それでこそ薬局製剤を作ることが出来る薬局の存在意義があると思う。


2015年11月16日(Mon)▲ページの先頭へ
線引き
御自分でも気がついているように、交感神経亢進状態です。
アクセルふかし病です。
折角得た免許で、折角得た仕事で、折角得たベトナム出張で、僕などうらやましいです。
僕は、ある縁で、ベトナムの若い子達とかなり深い交流があって、帰国した子達が「オトウサン来て下さい」としばしば連絡くれるのですが、休めないこと、体力に自信がないこと、べトナム料理が苦手なこと、そもそも行く理由がないこと(異国で頑張っている若者を助けることには努力を惜しみませんが、自分が観光を楽しむというタイプではないので)などで希望にこたえて上げられていません。
引退した時点で体力があればまだ何とかなりそうですが、そもそも体力気力がなくなるから引退するのでしょうから、
もう行くことはないのかなと思っています。
僕はあまり無意味な行動はしないので、あなたみたいに仕事で出張などが一番あっているのです。
あなたの資格では引く手あまたのでしょうかね。
体を痛めるほど頑張らなければならない仕事はありません。
取り返しがつく・・・・多くの事象でこの線引きは大切ですね。
若いときは、その線を引くことに潔癖になって躊躇ってしまうのですが・・・
若くないときは、その線引きに責任と言うものをかぶせてしまいがちになりますが・・・
所詮この国に住む人間は、よく頑張る民族なのでしょうかね。
それとも、よく頑張らされる民族なのでしょうかね。
お腹の中の空気に関しては煎じ薬のほうがよく効くので、煎じ薬にしました。
ヤマト薬局




2015年11月14日(Sat)▲ページの先頭へ
ありがとうございます。
不安になったときや、症状が激しいときはどう考えればよいでしょうか?
気持ちの作り方がわかりません。
〇〇


なかなか難しい問題ですね。ただ、僕にも長年ぬぐいきれなかった思いで苦しんでいたので経験的に話します。
僕は高校2年生のときに、クラスの本読みのときに突然声が震えだし、それ以降、本読みがある教科は授業に出れなくなりました。(クラスに噂の美人がいて、格好付けていたのです)大学時代も同じです。社会人になって本読みのチャンスはないですから、1人心の中に封印していましたが、いつかきっと解決したいと思っていました。
ある時和田アキ子がテレビでしゃべっていることを聞いてはっとしました。
彼女は女傑で知られていますが、今でも舞台に立つ前は震えるそうなのです。
あの人がと、目からうろこです。皆同じなんだと気がつきました。
それから教会で意識して聞いていたらやはりほとんどの人が、緊張して声が上ずっているのです。
世界で僕だけの悩みと思っていたものが、「皆同じなんだ」と気がついた時、僕は嘗ての呪縛から解放されました。
元々、弁論大会などに出て人前が得意だった僕が落ちた青春の落とし穴です。
若いときは「皆同じ」と思えなかったのです。今思えば人間そんなに違うものかと簡単に理解できますが、やはり若い時には経験が足りないのでしょうね。
貴女と同じ症状の人が必ず何人か教室にいます。ガス漏れで苦しんだ娘が大学に入って話をすると「私もそう」と何人も言ったそうです。
貴女も皆と同じ。長所も欠点も同じ。こうしたことで悩んだことを是非、将来に生かしてください。
僕も娘も、毎日心を病んだ患者さんの応対をしています。
こんな田舎の薬局にたくさん人が来てくれるのは、そうした体験が人様のお役に立てているからだと思います。
貴女の今は、無駄な時間ではないですよ。人には影も必要なのです。僕も娘もそのことがあったから謙遜に生きていけるのだと思います。
ヤマト薬局



2015年09月11日(Fri)▲ページの先頭へ
腐敗
 職場の人間関係で被害者の側に立った人の抱えるトラウマはかなりのものがあるらしい。今だ買い物に行って出会いでもしたら、動悸がするほどらしい。もう会社を去って同じ社会人なのだから何の遠慮も要らないはずなのに萎縮してしまっている。僕はいつまでやられる側に立つのだろうと歯がゆくなるので「ぶっ殺すぞ、てめえ!」と胸座でもつかんだらと言ったのだが、根っからのおとなしい性格の彼女には到底できそうにない。ただ僕はこの考え方を変えるつもりはない。学校時代のいじめも、社会に出てから倍返ししたらいい。どうせ社会に出たらいじめられていたほうが社会的な地位を得ているほうが確率が高いのだから、ありとあらゆるネットワークを駆使して「教えてやる」といい。
 さてこの女性は、お腹の不調を相談してくれたのだが、本人が思っているほど深刻ではない。いわゆる過敏性腸症候群だと思っているらしいが、僕に言わせれば単なる腐敗だ。アホノミクス張りの腐敗だ。38.5℃の体の中に、肉や魚を閉じ込めていれば腐敗するに決まっている。真夏日に戸外に肉や魚を並べているのと同じだ。腐らないわけがない。僕はお腹の中が真夏の炎天下になっただけだと分かっているので、ややこしい漢方薬は作らずに、とてもシンプルな処方にした。ウンチも甘酒も味噌も納豆も発酵がいいのだ。腐敗とは似て非なるものだ。アホノミクスとヒトラーの関係ではない。あの2人は似て同じなのだから。
 長い間この仕事をしていると、医学の正論だけでは測れない事実を見つけることが出来る。専門家に言えば馬鹿にされそうなことだが、現実には多くの人の役に立てる。学術的には未熟でも、市井の人が健康を取り戻せばいい。命に関わることはお医者さんに任せ、日常を楽しく過ごすことが出来るお手伝いが薬局レベルだ。腐敗した腸を持った腐敗した人間が増殖しているのをひしひしと感じる今日この頃、熟成した心の持ち主と出来るだけ多く出会いたいものだ。


2015年09月03日(Thu)▲ページの先頭へ
乾杯
 咳が止まらないという女性が、漢方薬を作ってもらう間に、近所のドラッグストアに御主人の酒を買いに行ってくるといって出かけようとしたから、僕にも1缶買ってきてと頼んだ。僕が頼んだのはジュースのようなお酒で、毎日曜日1週間働いた御褒美として飲んでいるもので、分類が分からないから、女性に説明するのに苦労した。ジュースのようなお酒とか、カルピスにお酒を混ぜたようなものとか、酒飲みの御主人を持っている女性にはなかなか理解してもらえなかったが、結局10分後には僕がお願いしていたジャンルのお酒を2缶買ってきてくれた。お願いしていたのは1缶なのに2缶買ってきて、お金はいらないと言う。理由は、僕が平日わざわざお酒を飲む理由を話したら、自分と重なるところがあったと見えて、とても喜んでくれ、私からもお礼と言って、もう一缶をくれたのだ。赤の他人が、それも関西に住む見ず知らずの女性の為に、お礼を言ってくれるなんて不思議かもしれないが、心を病む苦しさを知っているからこその喜びの共有だったと思う。関西の女性が13年かかってやっと克服してくれた喜び、地元の女性が心からそれを喜んでくれた驚き。やはり僕はそういった意味では恵まれているのかもしれない。田舎の人に薬剤師として育てられ、田舎者のような都会の人にも利用してもらい、精神も処方も営業方針もいたずらに誰にも迎合することなく、薬局を営み続けられている。

 「おはようございます。お元気ですか?こちらは大変調子が良いです。出かける前の下痢なんかはまだあるんですけど、咳払いなどが聞こえなくなり気持ちがすごく楽になりました。なんかすごい不思議な感じです。病気の期間がすごく長かったので、ちょっと信じられないくらいです(笑)。お尻から臭いが漏れるっていうのは無いんだと思いました。でも急にお薬をやめるのは怖いので、またお願いします。土曜日着でお願いします。」

 午前中にこんなメールが入ってきた。勿論送り主を僕はよく知っている。幼いときからいわゆるガス漏れで、学校も途中から行っていないどころか引きこもっていた女性だ。僕がまだそんなに多くの過敏性腸症候群の患者さんを抱えていない頃で、一人ひとりをとても丁寧にお世話しながら、研究していた頃だ。カルテを見ると13年前から僕の漢方薬を飲んでいてくれている。13年目にして初めてガス漏れが完治したみたいだが、勿論途中は色々な症状は解決してもらっている。唯一残っていた症状が消えこれでほぼ完治だ。もろもろの症状が改善するにしたがって、外出、車の免許、就職、結婚、出産と全部を手に入れた。ここでPTAの役員などが回ってくる寸前での完治だから、「間に合った」

 「今作って送りました。待ちに待った報告です。とても嬉しいです。喜びをスタッフで共有しました。カルテを見ると13年間の付き合いですね。何も特定できる言葉を入れないから、この素朴な気づきをホームページにのさせてくれませんか。きっと多くの人が勇気をもらえると思います。さっきも学校に行けたとあるお母さんから電話をもらいました。皆治って欲しい。素直にそう思います。ヤマト薬局」
 
 僕はその女性をよく知っている。と言うのは、結婚式に招かれ、その後も、御主人とお子さんを伴って何回か訪ねて来てくれるから。そもそも最初は僕が電車で県外まで会いに行った人だ。最初に会って相談したときのことをかなり詳しく覚えている。過敏性腸症候群がこんなに人の青春を、いや人生を害するものかと驚かされたものだ。衝撃的な出会いは、僕に真剣に取り組まなければならないことを教えてくれた。

 「こんにちは。ホームページに載せてもらっても大丈夫ですよ。13年も経つのですね…大変お世話になりました。それにしても調子が良くなってから何か変な感じです…15歳の時から過敏性だったし、自分では今までと同じだと思うのですが、とにかく周りの人が気にならなくなっただけで全然世界が違います。本当に不思議な感覚です。この状態を維持していくために漢方薬はしばらく続けようと思いますので、よろしくお願いします。」

 彼女が許可をくれるとは思っていなかった。今までは警戒心が強かったから、絶対特定不能の内容でも躊躇って断られていた。でも、こうして許してくれたこと事態が、過敏性腸症候群の卒業試験に合格したようなものだ。もう大丈夫だ。理性が今やっと感情に勝った。これこそがガス型の目指すべき最終到達点なのだ。
 今夜は1人で「ほろよい、みぞれいちごサワー練乳仕立て」で乾杯。(商品名長すぎ!)


2015年08月28日(Fri)▲ページの先頭へ
神主
 薬剤師が、ある方の漢方相談を受けた。恐らく2週間もあれば何とか効果を出せると思う。僕は薬剤師から処方の相談を受けただけだが、漢方の相談を受けたいきさつを教えてくれた。
 ある有名?な漢方を標榜している薬局で漢方薬と健康食品を勧められて飲んでいたらしいが、効果は全くなかったらしい。もっとも効果が無かったから薬剤師に(ヤマト薬局に)相談してくれたのだろうが、その患者さんの嘆きが面白かった。漢方薬の2万円はともかく、それにあわせて飲むように言われた健康食品がとても高くて「泣く泣く」買って飲んだらしい。ところがと言うか案の定と言うか効果が無いことを訴えると、最後はなぜか神主さんを紹介されたらしい。嘘のような本当の話。
(前の薬局が出している試行錯誤の漢方薬群を見ると、精神障害と思っているらしいが、僕に言わせれば大人の起立性調節障害だ)
 僕は有名と言うのをあまり信じない。ほとんど自作自演だから。人の目に触れるところに極力露出を増やし、アホコミを利用するようなところに、本当に患者さんを治してあげようと思う人は少ないと思う。「あわよくば何々」と言うのが見え透いている。
 僕は知らなかったのだが、インターネットを検索していて、上位に出てくるところは、お金を払ってそうしてもらっているらしい。僕の以前のOCNのホームページが会社の都合で打ち切られて、ゼロからまた始めなければいけないのだが、そのことをインターネットに詳しい人に相談すると、お金を払ったらまた過敏性腸症候群のトップページに復活しますよと言われた。僕は何年もの間、過敏性腸症候群の患者さんのことを書き続けていたから上位にあっただけで、そんなことをしなくてもお金をその種のサービス会社に払えばあっと言う間にできるのだそうだ。なるほど、だから本当に治す事ができるのかと勘ぐりたくなるようなところも名を連ねているのだ。
 せっかく田舎でのんびりと善良な人たちを相手に仕事をさせてもらっているのだから、余裕のある時間とスタッフで、身の丈にあった数の人に喜んでもらえればと思っている。(2年間の市民病院の調剤が若夫婦には過酷だった)30年以上も尊敬する先生に漢方について教えてもらっているから、治す力は恐らく歳月に比例して身についた。しかし、これから一番難しいのは「辞め時」だと思う。そのことにふと頭が行きしばし時間が止まることがある。そうだ、それこそ神主さんに相談に行こう。


2015年08月03日(Mon)▲ページの先頭へ
完治
短い期間だったが、よい仕事が出来た。これで2人の青年がハンディーを持たずに暮らしていくことができる。時代劇風に言えば「これ以上めでてえことはない」僕ももう少し頑張ろうという気力をもらえた。無断拝借を許して欲しいが、なんとなく僕の治し方が、今日交わしたメールに現れていたように思えたので、まだ見ぬ患者さんに読んでもらう。

こんにちは。
大変お世話になっております。
夏休みに入り、気温は毎日35度を越え、この地方特有の蒸し暑さの中、長男、次男共に毎日元気に暮らしています。
次男は朝も起きられるようになり、部活のテニスにも朝から行っています。部活帰りにごはんを食べたり、あれだけ腹痛に悩まされいたのが嘘のようです。たまにお腹が痛くなることがありますが気にすることもなくなりました。
長男も朝起きられるようになりました。立ちくらみもイライラもなくなり暑い中も元気に部活の〇〇制作をがんばっています。2人共、前回作っていただいた漢方もまだ半分くらい残っているので、お守りとして持っています。
先生には本当に本当に感謝しています。ありがとうございました。
もっと早く先生にお願いていればと、それだけが悔やまれます。

良かったですね。
薬局製剤と言うものを利用して、頂いた情報に忠実に漢方薬を作るのが僕の職業だと思っています。
僕は、お母様と話をしたときに、「治すことができるお母さん」だと思いました。
だから治したのは僕ではなく、貴女だったのです。
今まで1000人くらいの過敏性腸症候群(起立性調節障害は数十人かな)の患者さんをお世話させてもらっていますが、残念ながら全ての方が、愛情を持って大切にされている雰囲気が伝わってくるわけではありません。中には見放されたり、守られすぎたり、程よい距離感の中で過ごすことができない患者さんも多いように感じています。病気は孤軍奮闘では治りません。細心の注意を払って無関心を装う、難しいけれどそれが出来たら完治は見えます。
どういった経路で僕の薬局に連絡してくださったのかわかりませんが、よくこんな田舎の薬局を信用していただけました。それもまた貴女が治してあげた理由かもしれません。
また僕の薬局が必要になったら連絡してください。カルテはずっと残していますから。
お子さん達が失った時間を取り戻してください。ただし、彼らが、そして貴女が苦しみの中で得たものはそれ以上かもしれませんよ。
ヤマト薬局


ありがとうございます。
それでもやはり、先生のおかげだと思っています。
私がどうして先生にお願いしたのか…ですが、
ネット上にはたくさんの漢方薬局がありました。でも、先生の薬局のように実際の患者さんの声がどんどん更新されているところはありませんでした。ブログも毎日更新されていて、とても身近に感じられたからです。治るんじゃないかという直感です。
今は自分の直感を信じて良かったと思っています。
もう先生にお願いすることがないのが一番ですが、その時はよろしくお願いします。
ありがとうございました。









2015年05月22日(Fri)▲ページの先頭へ
残念
 思わず僕はその女性に、今喋ってくれたことを文章にしてと頼んだ。そのくらい彼女が教えてくれたいきさつは、生々しくて説得力があり、かつ面白くて当事者でないと浮かばない単語も豊富に出てきた。思い出しながら書けるものではないから、残念のほうが勝っている。
 この女性は、いったいどういう関係が一番適するのだろうと思うことがある。現実どおり薬剤師と患者さんの関係がいいのか、親子の関係がいいのか、兄弟姉妹の関係がいいのか、夫婦がいいのか、嫁と舅がいいのか、おじと姪がいいのか、夫婦がいいのか、恋人がいいのか・・・・答えは今のままが一番いいのだろう。一番よいから僕は心地よく、彼女の役に立ちたくて懸命に知恵を絞っているのだと思う。
 もう長い間色々な体調の困りごとで来てくれているが、さすがにこのトラブルはかなり親しくなるまで言えなかったのだろう。と言うか、そのトラブルが漢方薬で治るとか、僕が多くの患者さんを世話しているのを知らなかったのかもしれない。でも、さすがに新しい職場で不都合が極まったから思い切って相談してくれた。いつも底抜けに明るくよくお喋りする女性だから、まさかと思ったが、過敏性腸症候群の方は意外とそんな人が多い。いい人だから頑張りすぎて、むきになって頑張りすぎて、自分の体を犠牲にする人だから、さもありなんと思った。よくよく考えれば腑に落ちるのだ。
 一日何十人のお客さんと応対するのか分からない職場で、ガスが多く発生し、お腹が張り、それが逆流し、又度々便意にも襲われるのは辛いだろう。仕事中も実は、心はいつもお腹やお尻に向かっている。頑張りやだからそんな体調は歯がゆかったと思う。でも頑張れば頑張るほど症状は悪化するのだ。
 ただ、いざ治療を始めれば今まで築いてきた関係がものを言う。僕は彼女の多くを知っているし、彼女はもう隠すこともないから天性のお喋り術で症状を的確に教えてくれる。その挙句が、僕の残念を演出した。
 覚えていないのが残念だが、記憶では「すごく調子がよくて、過敏性腸症候群のガス型だったことを忘れるくらい」「もう漢方薬を飲み忘れそうになる」「なんだろう今までは、今日も何もなく終わりすごいなあ」「生活がガラッと変わる」「何でも食べられる、食べものをいちいち気にしなくていい」「お腹が不快でも出せば終了」などと教えてくれた。ただ今でも残念だ。彼女の喜びようを、文章で表すことは難しく、録音か、いやいや動画で見てもらうのが一番だと思うから。繊細なくせになぜか明るい機関銃のような会話は、ユーチューブで100万回くらい再生されそうだ。タイトルは「ガス型治してみた!」


2015年02月16日(Mon)▲ページの先頭へ
普通
 「この前、コンビニに行ってきました」たったそれだけでも、彼にとっても僕にとっても大変な成果なのだ。
 決して病気は見つからないのに、いくつもの不調に体中が覆われたら、何もする気にはならないだろう。まして現代医療の恩恵から取り残されてでもしたら、もう立ち直れない。医療だけではなく社会的な関係も八方塞になる。そんな環境の中で暮らす青年は多い。
 彼もその中の一人だ。彼にとっては外の世界は恐怖だ。そんな彼が希望の第一歩にでもなりそうな変化を自ら感じ行動できたことは、失われた歳月を取り戻す一歩でもある。今日彼が、体調とは関係ない人正論みたいなことを口にした。この変化も大きい。体調を克服することに必死で、そのほかのことに想いが至らないことは世の常だろうが、そこに一筋の光明がさしたとしたら、それもまた大きな希望だ。何かが変わる、彼は自分でそれに気がついた。苦痛だった体調が軽くなるにしたがって「普通に近づいている」と言った。悩み多き普通の青年が普通を意識しなければならない理不尽に、現代社会の病巣を見るが、そしてそれはますます深まりつつあるが、田舎の薬剤師の生きてきた証が少しでも役に立てれば嬉しい。
 「早くイオンモールに行って現場報告をして。僕も行っていないんだから」こんなたわいもない電話での会話で明日が開ける。


2015年02月05日(Thu)▲ページの先頭へ
おえん
年末におばあさんとお母さんが過敏性腸症候群の相談に来た。最初は僕の薬局を半信半疑で「過敏性腸症候群と診断を受けて治療しているのですが、そういった病気を御存知ですか?」と尋ねられた。色々努力をしていたみたいだから、行き着いたところがこんな田舎では、そんな疑問を持つのも当然だと思う。ただ二人が症状を説明し始めてすぐ「本当に困っているのは、自分の意思に反しておならが漏れてしまう症状ではないの?」と切り出すと、二人が驚いた。学校に行く前に腹痛がし、おならがお腹にたまりパンパンになり息苦しい、いつも肛門に違和感を感じる、げっぷを無理やり出し続ける、口の中に唾がたまる等と色々症状を教えてくれたが、肝心の症状は二人とも理解できなくて、それだからこそ不憫で、又医療機関でその訴えを無視されたこと、又恥ずかしいことなどで、僕に言うのをためらったのかもしれない。ただ僕は二人の深刻な表情で恐らくその問題が一番だろうと気がついた。案の定、電車の中で乗客が騒がしく、「臭い」などといわれると教えてくれた。とても勉強が好きで学校にも行きたいのだけれど、休みがちになっているらしい。
相談に来たのがまさに12月の31日で、冬休みからのスタートだった。だから2週間でかなり症状が軽減しても、休みだからと評価は低かった。ところが学校が始まっても症状が和らいだままで、2回目からはお嬢さんもやって来る様になった。家が遠いので閉店時間を過ぎてしまうが、本人と直接話し合えるのは僕にとっては価値がある。直接情報が相手の顔や態度を見ながらもらえるのは大きな武器となる。逆に彼女にとっても僕の経験を聞くことは大きな支えにもなるはずだ。こんな田舎の薬局が自分と同じような過敏性腸症候群の人を900人以上お世話してきたことに驚いていたから。遠路訪ねて来てくれたお嬢さんを見て、青年の能力がこんなことで花開くのを疎外されるのは「もったいない」と感じた。症状について本人から直接聞くことができたし、助言もできたから明らかに治癒のスピードは上がったと思う。
 昨夜遅くお母さんが漢方薬をとりに来たが、その前に電話でお嬢さんと話した内容によると、肛門の違和感が残っているだけで後は全部解決して学校も一日も休んでいないらしい。肛門の違和感は、煎じ薬が飛び飛びでしか飲めていないからだと教えると又まじめに飲むと言っていた。(煎じ薬のほうに肛門の薬は期待していたから、僕にとっては当然なのだ)あれだけ苦しんでいたお嬢さんが、僕の漢方薬を飲み始めて40日くらいでほぼ完治に近づいたことをお母さんがとても喜んで御礼を言ってくれた。そんなお母さんに僕が言った言葉は「田舎の薬局を馬鹿にしたらおえんよ(いけないよ)」


2014年12月30日(Tue)▲ページの先頭へ
最速
15年前に、娘のガス漏れ症状を治すために、その道を往復した。どうしても娘にそうした観念を植え付けた原因を探り当てたかったからだ。それから15年経って、同じ年齢の子を乗せて倉敷に車を走らせた。なんとなくかつて経験した光景だと、胸に迫るものがあった。本当は我が家に泊まりたかったのだが、お母さんが配慮してくださり、ホテルで一泊しての治療の旅になった。しかし僕はそうした堅苦しい事が苦手だから、彼女を知ることだけに努めた。この子には敵がいないと思わせるほど、ふくよかで優しい顔をしていた。はっきりとした将来への設計を持っているのに、それがガス漏れなどで頓挫しそうなのが痛々しかった。「どうしても治したいんです」とメールで訴えてきた理由が、目指している医療関係の仕事故と分かって、余計克服して欲しいという思いは強くなった。土曜日にお母さんと2人で薬局に来て、日曜日は倉敷観光と後楽園を3人で楽しんだ。彼女の悩みや人柄や環境をを知るには十分だ。そして何よりも完治して欲しいと願う僕の気持ちが強くなる。
 昨日お母さんからお礼のスイーツが届いた。今朝になって御礼のメールをしようと思っていたまさにその時、彼女から電話があった。そして「漢方薬を飲んで5日目に治りました」と報告してくれた。それはそれはとても嬉しかった。なんて素敵な報告で今年を終えることができるのだろうと感謝したいくらいだった。950人くらいは過敏性腸症候群の漢方薬を飲んでもらってきたが、そしてその中で10人くらいは2週間で完治した人もいたが、5日は最短記録だろう。青春前期の輝いて当たり前の世代の子を、あの忌まわしい不快な毎日から救うことができたのだから、達成感は大きい。特に顔も見て、一緒に2日間で恐らく10時間近く過ごしたのだから情が移ってしまい、頭の隅にいつも引っかかっていたから余計嬉しい。
 僕の気力体力がいつまで持つのだろうと、ことあるごとに自問する今日この頃だが、まだまだやれるのかと高揚気味の僕を見て、妻が即座に僕をクールダウンさせてくれた。最近、家庭内の僕の評価が一直線で下降しているのが僕の弱気の原因でもあるのだが、僕にはもう一人新しくどうしても手助けしたい少女ができた。薬剤師が祈るようでは頼りないが、祈るような気持ちで漢方薬を作った子がいる。ぜひその子からも今日の子と同じような連絡が来ることを祈っている。


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