漢方

漢方薬を初め、天然素材の薬を用いて、さまざまな慢性疾患の回復のお手伝いをしています




2017年12月02日(Sat)▲ページの先頭へ
重複
 所詮薬害師だから何を言っても受け入れられないが、40年人様と接し続けてきたから直感と言うものはある。今日もその直感のほうが莫大な知性と莫大なお金で作られたものより優れていたという経験をした。僕が学者ならこれを治験にまとめて発表すればそれなりの影響はあるだろうが、悲しいことに一庶民に過ぎない。影響は皆無。
 2週間前に冷えを主訴に相談に来た女性がいる。冷えだけでわざわざ来る人は少ないから、よほどの冷え性だろう。身体中の冷え、特に手足の末端の冷え、ごくごくありふれた症状だ。体全体と末端を温める漢方薬を2週間分だけ出した。2週間目の今日次の薬をとりに来たから経過を伺ってみると、服用し始めてすぐに体全体が温かくなったと言っていた。僕が作った煎じ薬は、胃腸を強くして体温を上げる薬だと言うと、「どうりで6年間の、胃がつかえたような何ともいえない気持ちの悪さが治ったと思った」と言った。6年間飲んでいたという薬を見せてくれたが、例の胃酸の分泌を強烈に抑えるやつだ。プロトンポンプインフィビターと言うやつだ。老いも若きもならまだしも老人で飲んでいる人がやたら多い。老人でそんなに胃酸が困るほど出るのかと思うのだけれど、今の老人は昔とは違うのか。僕が薬局に帰って来た頃、老人は無酸症で困っていたのに。わずか数十年で体が変るのか。
 最近送られてくる情報によると、プロトンポンプインフィビターの服用者は痴呆が促進されやすい、ピロリ菌除去後に続けてプロトンポンプインフィビターを飲んでいると癌の発生率が高まるなどと発表されているのに、医療機関が自重している風はない。日本は薬を飲ませて儲ける医療だから、症状が治癒した後もだらだらと飲むことが多い。そのだらだらを検証しない国も製薬会社も医療機関も薬局もおかしいと思うのだが、そう思うのはだらだら飲ませることによって利益を得られない薬局位なものか。僕が門前薬局をしていたら、いい薬だからずっと飲んでいていいですよと言うのだろうか。そうした後ろめたさを味わわなくてすむ独立を保っていてよかった。
 元々物には執着しないほうだったが、この年齢になると気持ちも随分と萎えてきて、意図しなくても断捨離出来るようになる。肩書きがなくても、こういった考え方もあると提案できるようになる。強いものや大きな流れに流されないようになる。力が衰えてから強くなるとは不思議なものだ。失うものがない人の強さと同じ土俵では語れないが、少しだけ重複するところがあると感じるのは僕だけだろうか。




この場を借りて・・・12月13日は人間ドックに行きます。当日は不在のため漢方相談は出来ません。御配慮ください。


2017年11月30日(Thu)▲ページの先頭へ
ヤマト薬局 様
いつもお世話になっております。
昨日〇〇と電話で話したのですが、周りからこう思われるって思っていたけど、実際はみんなそんなこと気にしてなくて自分が思い込んでいただけだったって気付いたと話していました。あと外に出たい!とも言っていました。一人暮らしを始めた頃は無気力で何もできなかったのですが今では掃除洗濯、スーパーで食材を買って自分で調理もできるようになり、あんまり作り置きしなくて大丈夫と言われるようになりました。勉強はぼちぼちやってるみたいですが(笑)〇〇が元気になってくれているのが、何よりも嬉しい事なので。漢方薬と出逢えた事に心から感謝しています。ヤマト先生がブログを書いてくれてそこにたどり着けた事に感謝です!

〇〇さんへ
 良かったですね。過敏性腸症候群を克服した娘が「無駄なものは何もなかった」と言ったのを覚えています。もう10数年前のことですが今でもはっきり覚えています。息子さんも同じ境地かもしれませんよ。僕らも大なり小なりそうだったのではないでしょうか。今思い起こせば結構危うい青春を送っていました。どうして今ある環境に落ち着いたのか不思議でなりません。外見は崩れていても、何か懸命に捜し求めていたのかもしれません。青春特有の安易な低次元の手段だったのでしょうが。皮肉にも、そうした汚点のような僕の青春やその後が息子さんのお役に立てれたとしたら幸いです。だれだって、誰かのお役に立てれるという良い?例でしょうか。目指したことがことごとく裏目に出ての挙句なのに。そして辿り着いた最終コーナーもまた、目指したものとは全く違う世界です。今までの生活から生まれた多くの言葉以上にまた、これから生まれる言葉も悔しいけれど人様のお役に立てそうです。一生、口から出さなければ精神のバランスが保てられないような生き様だったのかも知れません。
 ブログを褒めて頂いたのは初めてかもしれません。ホームページもブログも、僕のところで働いてくれたある薬剤師の勧めでした。岡山県ではまずまずの規模の病院で働いていた薬剤師が、子育て後の復活薬剤師だったのですが、彼女が病院で治らなかった人が田舎の薬局に相談に来る異様な光景を目の当たりにして、牛窓の人以外に宣伝したらと言ってくれたのです。そして新聞折込を始めて、近隣の市町村の方が多く来てくれるようになり、県外の人にも訴えたらと言ってホームページを作ってくれブログも用意してくれました。僕は言われるままに毎日文章を書きアップしました。結構僕は潔癖なので、1度やりだすと、書かない日があるのがイヤなのです。だから毎日僕の心の健康のために書いています。
 読まれていて、僕の譲れない線が多いことに気がつかれたかも知れません。僕の漢方薬がお役に立てれそうな方々にとって、その線を突破されることは凶器を突きつけられるのと同じです。追い詰められるのが僕がお手伝いしているような方々だったら許せないのです。田舎の小さな薬局の風が吹かなくても飛んでいってしまいそうな人間ですらそうなのですから、全ての医療関係者は弱者の側に立たなければなりませんし、意識しなくても自然とそうなるものですが。それなのに、どうして政治の世界になると医療従事者たちは権力の側につくのでしょうね。患者の負担が増えるからと心配し、自分の報酬が減るからと心配し、矛盾していますね。
 こうした僕の心の構造は学生時代に出合った強烈な個性の先輩達の影響もありますが、働くことしかしなかった両親の影響をより受けているのではないかと最近は思えます。ひたすら働いた、当時はどの家庭も同じだったですが、その姿を見て育つことが出来たことのおかげだと思います。そのおかげはもう古臭いと嫌われるのが落ちですから口には出しませんが、僕の中では感謝の心とともに生き続けています。そのことが息子さんに飛び火ではなく、そよ風になって伝わってくれれば嬉しいです。 苦しかった日々が近い将来報われることを祈っています。
ヤマト薬局



この場を借りて・・・12月13日は人間ドックに行きます。当日は不在のため漢方相談は出来ません。御配慮ください。






2017年11月29日(Wed)▲ページの先頭へ
遠志
日本医師会は会見で、厚生労働省が連絡した「オンジ製剤の広告等における取り扱い」に触れ、同製剤は認知症の予防や治療に用いるものではないことを改めて強調した。厚労省は「生薬のエキス製剤の製造販売承認申請に係るガイダンスについて」を発出し、オンジ単味製剤の効能効果を「中年期以降の物忘れ」とした。このガイダンスを受け、各製薬会社はオンジ製剤を「物忘れ改善薬」として次々と発売。クラシエ製薬の「アレデル顆粒」、小林製薬の「ワスノン」、ロート製薬の「キオグッド顆粒」などだ。こうした薬の広告を見て、患者が医師に「この薬を飲めば認知症が治るのか」と尋ねるなど、混乱が生じていたという。
 この状況を受け、厚労省は主に以下の項目について注意喚起した。
(1)オンジ製剤の効能効果は「中年期以降の物忘れ」で、認知症の予防や治療に関する効果は認められていない
(2)「脳機能の活性化」、「脳神経細胞の増加や再生」、「脳全体が活性化する」、「既に忘れてしまった記憶をよみがえらせる」など、効能   効果が承認された範囲を超えると暗示させる広告表現は、厳に慎む
(3)認知症の治療または予防に用いる医薬品ではない旨の記載または標榜を必ず行う
日医副会長の中川俊男氏は会見で、厚労省の事務連絡の概要を説明し、特に(3)の項目が重要と指摘。しかし「厚労省の指導後も、各社のホームページなどを見ると、懸念される表現が残っている」とし、引き続き状況を注視するとともに、改善の必要があれば適宜、厚労省に指導を求める姿勢を明らかにした。

 いつの頃だっただろうか、僕のところにも製薬会社のセールスが「遠志」を持ってきた。顆粒で飲み安く出来ていたが、何に使うのか判らなかった。するとセールスが物忘れとか認知症に使うと言っていた。僕も時々遠志が含まれている煎じ薬を作るが、物忘れのために入れるのでもないし、まして認知症の為にも入れない。僕が作るのは、1人思い悩んで出口が見つけられずに心身ともに弱った状態に使う。だから体も心も弱っていなければ使わない。漢方薬は、基本的には何種類かの薬草を組み合わせ、目的の処方を作る。ひとつの薬草を飲んだりすることは滅多にない。
 「遠志」をもし分けて下さいと言ってきたら1日分20円ほどいただくことになるが、小林製薬の「ワスノン」、ロート製薬の「キオグッド顆粒」などはこんな値段ではない。もっとも箱代、瓶代、運送費、人件費などが生薬の値段に加えられるから1日分が100円以上するのだろう。煎じ薬の半分くらいしか効果はないと思うが、果たしてそんな「遠志」なるものが効くのか。
 大企業の不正が昨今華々しく報道されるが、遠志のように法律的にぎりぎりのところで勝負する商品も多い。上記の製薬会社などはその代表かもしれない。いつからこんなにテレビで誇大宣伝が許されるようになったのだろうと思うが、きっと疫人の天下りを沢山受け入れているのだろう。その時々の、一人ひとりの小さな欲望が、大きな汚い川の流れを作る。清流にしか住めない魚は行き場を失いさまよっている。


2017年11月11日(Sat)▲ページの先頭へ
恩師
 初めて漢方相談んをしてくださった方へ漢方薬とともに送った手紙です。書きながら、他の方にも役立てるのではないかと思ったので披露します。プライバシーは保たれているから大丈夫だと思います。みんなで治って!

 煎じ薬で、立ちくらみとストレスをとります。坂道や階段も楽に登れると思います。疲れも取れるはずです。
食後の粉薬は、ストレスによる胃の痛みを改善します。寝る前の粉薬は、寝つきと中途覚醒を治すものです。夢を多く見て寝た気がしないのも改善できると思います。
 電話で話をしていて、これだけ症状が4年も続いていると言うことは、心の中に絞め殺してやりたい人間がいるのではと思いました。案の定あたっていましたね。でもそれは悪いことではありません。多くの人がそうした敵は持っているものです。実行に移さない限り自由です。長年漢方薬を作ってきて感じることは、これは僕の漢方の恩師がいみじくも表現してくださったのですが。心に敵がいる人と揚げ足をとる人は薬が効かないと言うことです。ただし、後者より前者のほうが救いはあります。後者の場合、周りに人がいなくなって全くの孤立無援になってしまうから、なかなか救いの手が伸びないのです。コンプレックスの裏返しで強い態度をとるから、ひとり抜け、またひとり抜けです。
 前者の場合、僕は漢方薬で十分フォロー出来ますが、1つ皆さんに実行していただいている事があります。それはホームセンターで麦わらと釘を買ってくるだけで実行できます。釘はなるべく5寸釘がいいみたいです。買って来た藁で人形を作り、毎夜毎夜、丑三つ時あたりに五寸釘を丁度心臓辺りに刺して深く打ち込むことです。そうすれば鬱積した気持ちが次第に晴れてきて、不快症状も消えてなくなります。向こうは胸のあたりが苦しいともがいているでしょうが。
 あなたは遠慮して自分の主張が苦手な人みたいですが、日本人はそうした人の方がむしろ好きみたいですから、あなたのファンも多いと思います。隠れファンかもしれませんが、貴女がいてくれるだけで心が安らぐ人も多いのではないでしょうか。自信を持って、貴女らしく振舞い生活してください。心身ともに元気になるような処方です。無駄な力みが取れると心も身体も楽になりますよ。

ヤマト薬局




https://www.youtube.com/watch?v=qzCS6Biazzg



2017年10月31日(Tue)▲ページの先頭へ
秘策
 今日、ある方から電話相談を受けた。日常のありふれた光景なのだが、会話の中で印象深い内容があったから書いてみたい。都会で暮らす方と田舎で薬局をやっている人間の会話だから面白い。標準語と岡山弁と言うより、フランス料理と味噌汁くらいの違いがあるかもしれない。僕は慣れているが、相手は相当違和感を持ったかもしれない。
 あちらで漢方薬局を訪ねたらしいが、漢方薬は半年くらい飲んでもらわなけれ効果が出ないといわれたらしい。この言葉はよく聞く。多くの漢方薬局が使っているのかもしれない。これは印象だが、よく流行っている薬局、信頼を得ている薬局ほどこの言葉を使っている。僕が使ったら明日から誰も来なくなる。何故なら僕は信頼もないし流行ってもいないからその言葉を使う資格がないのだ。だからいつもあせって2週間で結果を出そうとする。僕なら6ヶ月にして初めて効果が現れでもしたらそれは自然治癒だと考える。薬を飲まなくても治っているものを、薬のおかげだなどと言えるから、流行りもする。
 また不安神経症の方には漢方薬を出さないとも言われたそうだ。恐らく、その薬局の方はいろいろ細かいことを尋ねられて不愉快な思いをした経験が多いのだと思う。薬局の人間のほうが不安神経症になったのかもしれない。
 それにしてもこんなに条件を出してもやっていけれるのだから都会の薬局は大したものだ。人口が多いからより取り見取りなのかもしれない。都会の患者さんは権威が好きで、そういったところに集まるのだろうか。僕との会話でどう感じたのか分からないが、時には地方に住む人間と会話をしてみるのもいいかもしれない。何となく流れる空気が違うと思うかもしれない。澄み渡った青空のようにとは行かないが、心がひょっとしたら晴れるかもしれない。今日の女性も心が軽くなったと言っていた。主訴以外の情報をもらいたくて話していたら、こっちのほうが深刻だろうというような展開になったから。でもその方がよく笑ってくれたから良かった。主訴以外のほうは笑えば随分と改善する。権威は金儲けには好都合だが、治すのには邪魔だ。40年かかってもその種のものは身につかなかったので、その道は完全に閉ざされている。次なる秘策は、踊る薬剤師か歌う薬剤師。或いは・・・

ユーチューブ  憲法、国会、人権無視! 国策捜査を認めた安倍首相は失格だ


2017年10月11日(Wed)▲ページの先頭へ
出発点
 ・・・・・・私の症状だけを沢山聞いてくださり、東京の人間がどこでどのようにお知りになりましたか、などとお聞きにならないな、と今ふと思いました・・・・・・・・・
 
 つい最近、漢方薬を初めて飲んでいただく方からの返事の中に見つけた言葉だ。何気なく読んでいた時には素通りした箇所だが、翌日読み返して、その答えを返信するべきか、かなり迷った。その後ひょっとしたら同じような疑問を持つ方がおられたのではと思って、答えを書こうと思った。
 一言で言うと、僕にとっては日常のありふれた光景だからだ。僕の薬局が昔ながらのスタイルなのに倒産しない理由は、そして人口7000人の町から薬局を人口密集地に移さなかった理由は、ここ牛窓なら、僕が一番苦手な「人に取り入って生きる」ことをしなくてすむからだ。その結果、ある集団から親近感を持たれ、経済的に大成功はしなくても、生活できたからだ。このある集団が僕にとっては宝物なのだ。勝手に出来た集団で、お互い何も知らない人達だが、僕はほとんどの人が分かる。この集団の特徴は、極端なお金持ちがいない。そして逆に極端に経済的に恵まれていない人もいない。いわばごく普通の人たちだ。
 僕は機械にかなり音痴だから、インターネットでやっている事といえば、相談メールに真摯に答えること、ブログを毎日更新することだ。今回相談してくださった方の症状が手に取るようにわかったから、その分具体的な苦痛が伝わってくるから何とかお手伝いできないかなと懸命に質問を重ねただけなのだ。病院が苦手とする症状だから僕が解決してあげなければと、勝手に思い上がったが故の行動なのだ。多くの相談者はありとあらゆる有名どころを回ってから僻地の薬局に辿り着くから、何か今までの治療で見落とされている点があるはずだと、ひつこく情報を集めるしかないのだ。効果が出やすい処方は皆さんほとんど経験した後だから、落穂ひろいみたいなものだ。その方がどこの誰かはほとんど興味がなく、治したい一心なのだ。その結果が、唯一僕の薬局を潰さない理由になってくれる。華の都大東京の人がこんな田舎の薬局に接触するのは屈辱かもしれないが、僕は自分の生き方まで変えて経済的な豊かさなど欲しくないから、牛窓を動かなかった。勿論、病院の前でおこぼれ頂戴は考えたこともない。
 30年以上、田舎の人の優しさに守られて漢方薬を実地で勉強すると、僕でも有名どころ並のことはできるようになる。そうした人が少しずつ増えて行って、あえて東京でも沖縄でも驚かなくなった。ただ僕にとって驚きは、こんなに生きづらい世の中を、時代を僕達は生きているのかということだ。まるで犯罪でも犯すかのような経済活動を何のためらいも持たず行える人たちが、シャイな性格で気後れしながら暮らす人たちの孤独な営みをブルドーザーで押しつぶしている。僕は長年、そうした光景を見続けてきた。僕の価値観ともっとも相容れない光景だ。僕にとって大切なことは、どうして僕を知ってくれたかではなく、その人が虐げられることなく自由に生きること。そのことの出発点に漢方薬がなれることを僕は経験している。

https://www.youtube.com/watch?v=OM5M6oKM1PA


2017年10月06日(Fri)▲ページの先頭へ
不登校
毎日順調に学校へ通えている様子から、少しずつ回復してきてることがわかります
お腹の方は、今まで訴えがなかったのですが
今日はお腹がピリピリすると言っていました
週末にはお友達の家に泊まりに行くと言ってました
そんなことが言えるようになったのは嬉しい限りです
ひと月前には考えられなかった事なので…すごくうれしいです
夜寝れないこともなく、朝もちゃんと一人で起きてこれるようになりました
学級委員にも立候補でき、快活に生活できているようです
2ヶ月前には考えられなかったです。もう少し、まだヤマトさんの漢方が必要ですが、本当にありがたいです


 あるお母さんから頂いたメールの一部だ。本人とも電話で少しだけ話したことがある。多くの子がそうであるようにまことに話していて気持ちがいい。これからの日本人の精神的なところを支えていきそうな子達だ。こうしたお子さんは野心的なところはないから心の部分を支えて貢献しそうなタイプだ。
 僕の薬局は、学校に行けていないお子さん達の漢方薬を依頼されて作る機会が多い。それらのお子さん達の多くが「起立性調節障害」と「過敏性腸症候群」と「偏頭痛」を持っている。全部を持っている子も珍しくはない。漢方薬を飲んで復学できるお子さんも随分いるが、最近気がついたことがある。まだ学校に行けているけれど「朝起きられなくて遅刻が増えた」「朝起きると頭痛を訴える」「学校に行こうとするとお腹が痛くなる」「吐き気を訴える」「ガスでお腹が張る」「登校まで何回もトイレに通う」「トイレに入ると30分くらい残便感で出てこられない」と訴え始めた頃に漢方薬を飲ませてあげると、不登校になってから飲むよりはるかに早く完治する。病院で診断を受け落ち込む前に、単なる不調くらいなときに治ってしまえば本人にとって風邪くらいな認識ですむ。本人が病気などと思わないうちに治してあげれたら不登校にならずにすむ。 
 特に近くのお子さんの場合、漢方薬を飲みなれているから、実は不登校になる前の危険な状態でも、雑談しながら薬を持って帰ってもらうので「自分はどこか悪いのかな」と思うことなく、治ってしまうことがある。知識は大切だが、知らなくてすめばそれにこしたことがない場合も意外と多い。だから僕は大袈裟な応対をしたくない。もったいぶればぶるほど薬は高くなる。そんなことしなくていいくらい僕の薬局は田舎だし、そこまでしなくていいほど悪意を善意と勘違いしていない。

https://www.youtube.com/watch?v=fWFUQA-SMv8


2017年10月05日(Thu)▲ページの先頭へ
化石
 果たして僕に治す事が出来るか保障はないが、それでも少しは役に立てる。せめてそのようにしないと昔からの薬局は食ってはいけない。それが証拠に、もう僕と同じ形態の薬局はほとんど化石状態だ。生き残っているのが不思議。あるいは笠岡のカブトガニか。
 見るからにしっかりした女性が、あるトラブルでやってきた。一目でそのトラブルはわかったが、15年間治らないらしい。病院でほとんど同じ薬をもらっている。どのように説明を受けているのか尋ねても、そのしっかりとした女性は答えることができなかった。お医者さんにお任せしているのか諦めているのか、そのしっかり具合とはその点だけは結びつかなかった。僕は見た瞬間、原因と養生はすぐに頭に浮かんだ。勿論漢方の処方もすぐにわかった。本来ならそんなに日数を要しなくても満足してもらえるようなトラブルだが、なにぶん15年間お医者さんが単純に1つのものを出し続けているからややこしくなっている。その副作用と言うか習慣性が怖いが、患者さんは意外とおおらかだ。僕ならその種の薬の連用に警戒感を持つが、医師も患者も持っていないのだからおおらかだ。ただ、それはそれでいい。しかし15年間ほとんど毎日不快な症状を持っている人に、なんら解決方法を説明していないのには驚いた。それでもお医者さんは高収入なのだからやはりいい仕事だ。僕だったら何かしら貢献できなければ2週間で見捨てられる。
 僕のところに相談に来たのだから、15年を経て改善していないということだ。僕は原因とその原因を体からなくす方法を伝えた。原因さえなくなれば根治すると言うか、それ以外に根治はない。いたずらに強い薬で押さえ込んでもそれは隠れているだけだ。蓋が取れたらいつでも再燃する。
 40年も体調不良の方を見続けていると、改善のコツなどが自然に会得できる。毎日何十人の人と病気について話をしてきたのだから、実践的な知識が身につく。教科書とは違うかもしれないが、結構役に立つ。こんな知識残しても仕方ないが、朝から夕方まで同じようなことを患者さんに喋っているから、娘夫婦も同じようなことを患者さんに言っている事がある。田舎の薬局だから何も次世代に残してあげられるものはないが、何にも書かれていない、患者さんから教えられた活字にはなりえない知識なら残せる。それで風邪が1日早く治ればいいし、腰痛が1ヶ月早く治ればいいし、心のトラブルが半年早く治ればいい。


https://www.youtube.com/watch?v=0VzpBkWAGy0


2017年09月29日(Fri)▲ページの先頭へ
勉強会
 夕方、僕の先生の奥さんから、先生が少し体調を崩されて日曜日の勉強会に出席できないと連絡があった。2日後のことだから僕は大慌てで会員に連絡を入れることになった。その前にまず会場のホテルに連絡したが、2日前のキャンセルなのに違約金を取られなかった。僕はホテルの規則を知らないからただただ恐縮して、嫌がりもせずキャンセルを受け入れてくれたことに感謝した。それと、講師の先生の体調をさりげなく気遣ってくれた大人の対応に感動した。30年間同じホテルを使っているから配慮してくれたのか、どこのホテルでも同じなのかわからない。
 その後、前から約束していた用事で出かけ、9時前に帰って来た。昔人間だから、夜のこの時間に電話をかけるのは気が引ける。ただし早く連絡しないと県外からの出席者が多いから、来てみたは勉強会がなかったではすまされないから、出来るだけ今日中に連絡しようと思った。
 その時間だから電話に出てくれる人と出ない人が半々だった。店舗と自宅が別々などとそれなりの理由があるだろうが、僕みたいに田舎でやっている人はいないから、営業時間外は電話に出ないと割り切っているのかもしれない。電話に出てくれた人はとても残念がった。この僕でも若い部類に属するような研究会だから80歳代70歳代の先生方なのだが、まるで子供のように残念がる。僕が30歳くらいで研究会に入れてもらった頃、既に実力を蓄えて活躍されていた先生方も当然歳を重ねている。しかし勉強熱心なのは今だ健在で、今回みたいに1度勉強会がなくなるだけでまるで子供のように残念がる。僕らの研究会が、商売を一切排除して成り立っている所以だろう。純粋に漢方薬を薬局で利用して患者さんに喜んでいただく。単純明快な会だから好奇心一杯のまま40年近く勉強会が継続しているのだと思う。営利を優先している会がほとんどの中で、企業の援助を全く受けず、ひたすら治し方を勉強してきたから、一度の流会すら残念なのだ。
 僕らの実力で、先生の体調を気遣うのはおこがましいが、やはりホテルのスタッフと同じように心配の声を皆さんから頂いた。洗練されてはいないが、心から心配してくれる声だ。営業的にはそんなに成功している人はいないが、嘘のない勉強会の居心地のよさで、みんなで実力を伸ばしてきた会だと思う。
 何が何でも勉強会。何をおいても勉強会だったその日がぽっかりと穴を開けた。残念。


2017年09月13日(Wed)▲ページの先頭へ
治療効果
学術会議の専門家が書いているのだから信憑性はある。僕の実感とも重なる。
 超高齢社会の認知症患者の介護や医療を支える働き盛りの世代のうつ病が増えている。自殺や長期休職が社会問題化している。60年前から抗精神病薬や抗ウツ薬が登場し、新薬が次々と開発されているが、実はそれらの薬が効かない人が3〜4割いる。最近10年間は、うつ病でも認知症でも新薬開発がことごとく失敗し、欧米の大手製薬企業は撤退し始めている。
 道理で僕のところにも沢山心のトラブルの人が来るはずだ。300数十万人の患者の内、100数十万人が全く効かない薬を飲まされているのだからたまらない。患者さんが何か異なる治療方法を探すはずだ。そんな人を、その道の素人がお世話をするのにいつも後ろめたさがあり、何となく気が引けるのだが、効果が結構あり喜んでいただける場合が多いので、躊躇いながらも努力している。僕は、なるべく自然な薬(漢方薬)で自然な環境の中で自然な人間関係の下で治ってくれたらいいなと思っている。だから僕に出来ることとして漢方薬の知識を駆使すること、人間関係を水平にすることを心がけている。
 診断は受けていなくても、大なり小なりこのジャンルのトラブルは多くの人が持っていると思う。現代のように分類が急に増えたら入らないほうが不思議だ。僕だって当てはまるものが数個ある。素質は十分あると思う。ただ何かで、僕は治療をされる側に入らなくてすんでいるのだと思う。心を患う人の条件などを見ていても「あたっている」と思うことが多いのに、今だあちら側に行っていない。その何かで、立ち居地が違ってくるのではないか。言い古されたように、生きがいとか家族とか友情とか、色々な要素があるのだろうが、僕が自分で感じていることは、長年、薬剤師を続けてきたことではないかと思う。それも処方箋調剤ではなく、OTC(オーバーザカウンター)の薬剤師を。
 OTC薬局、言い換えれば昔ながらの薬局は、頼ってくる方の問題を解決しなければならないのだ。実力があろうがなかろうが、目の前の問題を解決する職業なのだ。医者ほど専門的な勉強をしていないのに、ある程度の病気のお世話をしなければならない。そうした延々とした日常の業務が、こちら側にいさせてくれる要因ではないかと思っている。すなわち、ほとんどの時間、他人様のために懸命に答えを出そうと頑張っているのだ。自分はおおむね後回しなのだ。このことが生きる原動力に無意識の内になっているのだと思う。いわばテーマが自分に向かう時間が極めて制限されるって事だ。
 思考力を落とし、積極性をそぎ、そんな薬が心のトラブルを解消するのだろうか。頭の回転が鈍り、消極的になる、これって、治療効果?



2017年08月27日(Sun)▲ページの先頭へ
反則
 かなり深刻な顔をしてやってきた。それはそうだろう。53kgあった体重が丁度40kgに減ったのだから。体重減の原因が思い当たらなくて、と言うより原因を見つけてもらえなくて、僕みたいな田舎の薬局を訪ねて来た。不安感が前面に出ていて、帰るまで笑顔はほとんど出なかった。
 笑顔が出ない人は僕の中では要注意。薬の効果が出にくい人だ。ついでに言うと、お金をもらうのも気が引けるくらい薬が効かない人は、薬を飲むとどんなにすばらしいことが起こるかを話題にすることなく、副作用が出ないですかと尋ねる人。「一番の興味がそれか?」と尋ねたいくらい、何のためにやってきたのかわからないから、最近は薬を渡さないことにした。いつまでこの仕事を続けるべきか迷っているから、せめて最終章はよい仕事だけしたい。その思いが強くなっていることと、子供達に1円もお金を残す必要がないから精神的に無理して働く必要もない。好きで楽しいから働いているだけだ。
 話を戻すがその女性が、2週間して電話をしてきた。漢方薬をとりに来てから数日後、いつもの診察日に病院に行ったら、僕の薬局で出してもらった漢方薬程度なら保険で出せるから飲まないようにと注意されたそうだ。今までツムラの半夏厚朴湯を出してもらって飲んでいたが、全く効果がなくずるずる痩せて来たのに、たいしたものだ。僕が作った漢方薬「程度」らしい。ご飯を二口も口に入れるともうそれ以上は喉を通らないという症状だが、僕には簡単に思えた。案の定、お医者さんに言われて僕の漢方薬は4日しか飲まなかったらしいが、効果は既に感じていた。しかし、世の肩書きのレベルで言うと薬剤師など医者のはるか下だから、患者の信頼は当然医者に軍配が上がり、僕には漢方薬を飲まないという報告だけだった。
 漢方薬以外、全てお医者さんより劣っていることは認めるが、これは反則だろう。患者さんに対して何のメリットがあるのだろう。1年以上効果を出すことが出来なかった症状に僕が数日で効果を出したのに、そして、保険で使える薬ではなく、薬局用に作られた薬なのに、どうして同じような漢方薬を出せれるのだろう。どうせ高額な収入を得ているお医者さんだろうから、1人くらい患者として囲い込まなくて、苦しい症状から解放してあげればいいのに。漢方薬なんてお医者さんのどんな薬と併用してもかまわないのに。
 受話器を置いて思わず「あわれだなあ」とつぶやいた。完治して不安から解放されたはずの女性が、これからもずっと同じ不安、やせることから逃れられないことが。



2017年08月26日(Sat)▲ページの先頭へ
蜘蛛
 知識がないから単純に驚いただけだ。僕が驚くものだから、その女性はかなり詳しく教えてくれた。以前はお嬢さんの漢方薬をとりに来ていたが、現在は自分のためにやってきている。だから時折お嬢さんの消息を教えてくれる。
 1ヶ月前にお嬢さんが蜘蛛に足を噛まれ、やっと足の腫れが取れて今では患部が少し硬くなっているだけだと教えてくれた。「蜘蛛に噛まれ」の部分と、「足が腫れる」の部分が理解できなかった。
 そもそも蜘蛛が人を噛むこと知らなかったし、日本に生息している蜘蛛に毒があることも知らなかった。外来種でやたら有名になった蜘蛛もいるが、在来種で毒蜘蛛がいることは知らなかった。確かにインターネットで調べてみると数種類いた。そしてそのお嬢さんが体験したように、かなりの症状も引き起こす。
 そのお嬢さんは蜘蛛に刺された瞬間、大きな悲鳴を上げたそうだ。びっくりして母親が2階から降りてくると、床に倒れて痛がっていたそうだ。あまりの痛さで病院に行ったそうだが、結局は腫れと痛み、そしてしこりまで取れるのに1ヶ月かかった。
 どんな治療をするのか分からないが、特効薬などと言うものはないのだろう。ほぼ自然治癒に任されたのだと思う。本来蜘蛛は攻撃的ではないからよほど何か気に障ることをしたのだろうが、蜘蛛の気持ちは分からない。
 この年齢でこんなことを初めて聞くようでは情けないが、それでもまた知識が増えるのは歓迎だ。何しろ最近僕の頭の中は蜘蛛の巣状態で、なんら中身がないから。


2017年08月24日(Thu)▲ページの先頭へ
一点突破
 いつの間にか心の病気は多くのパターンに分けられ、おのおのに病名がついている。何々障害と、最後に障害と言う文字がつきやすいので、何か壊れているような印象を持つ。あたかも電波障害でテレビが映らなくなっているようで、印象が悪い。
 僕のところにやってくる心の相談者は、おおむねありとあらゆる病院を回ってきた人たちだから、自分の病名をよく知っている。病名を付けられているから、当然本人や家族は病気だと思っている。漢方は運のいいことに、病名にとらわれないところがあるから、その人が今苦しんでいる症状に対して薬を選択する。だからこんなに苦しんでいる人にも効くのかと思うようなことが多い。
 不安を訴えてくる人が多いが、一体不安を感じない人がいるのだろうかと思う。不安を感じておびえて身動きが取れなくなったら病気。不安を感じても身動きが取れれば健全。そんな線引きって出来るものなのだろうか。あることは出来て、あることは不安で出来ない。これはどちらに属するの。
 適応障害?アホノミクスが掃除大臣になっている。これって究極の適応障害ではないの?だからこんな診断名を付けられても動じることはない。今や1億総適応障害の時代だろう。だいたいこの僕が薬剤師なんてこれまたかなりの適応障害だ。薬科大学に入学して1ヶ月目で悟った。ここは合ってないと。それから一番適応しているところで5年間過ごした。銀色に輝く小さな玉が、けたたましい音楽とタバコの煙の中を舞う店は、何もかも忘れて集中できる至福の居場所だった。
 僕自身もそうだったが、こうした諸々の新しい病名でジャンル分けされている人達は、もう一点突破しかない。僕ら凡人が劣っているのは当たり前。せめて人並みなところを見つけて、そこだけをよりどころに行動すればいい。誰にも負けないところなどないから、せいぜい誰よりも好きな、いやいやこれでもまだ大袈裟すぎる、単に好きなところに注力し、そこから周りを眺めればいい。すると意外と周りの山も低いことに気がつくだろう。僕らは富士山ではなく、名もない丘だ。それでも木々は生い茂り、動物たちは跳ね回り、鳥は飛ぶ。


2017年08月18日(Fri)▲ページの先頭へ
旦那
 世の中には優しい旦那さんもいるものだ。奥さんのために漢方薬を作ってと言ってきた。奥さんが急に呼吸が出来なくなり、しゃべることもできなくなるらしいのだ。何もしてあげられないのでただただ見ているとやがて収まってくるらしい。いつ頃そんな症状が始まったのか尋ねると、随分前からとはっきりしない。随分は人によって違うから、数年くらいと尋ねると10年も20年も前からと言う。最近特に症状が激しくなったから相談に来たらしい。
 当然病院にかかっているが、両親とも心臓が悪かったせいで、奥さんにも不整脈があり、不整脈の薬を出してもらって飲んでいるが一向に収まらないらしい。ご主人は、どうやら僕に心臓の薬、特に不整脈に効く漢方薬を作って欲しいらしいのだが、どうも僕はピンと来ない。不整脈でしゃべることも出来ない?見ているとやがて収まる?
 そこで僕はどういった状況でそんな症状が出るのか尋ねた。すると息子さんのことを最近特に心配しいて、考え始めるとそういった状態になるらしい。だから心臓の漢方薬を作ってと、ひどく心臓に拘る。息子さんのことを心配しただけで、しゃべることも出来ない?見ているとやがて収まる?どうも僕にはピンと来ない。
 そこでまた僕は尋ねた。「息子さんのことを1人で悩んでいるの?」と。すると御主人の説明では、息子さんのことでしばしば夫婦の間でいさかいがあり、奥さんが暴力を振るうそうだ。ただ100kgに届きそうなご主人だから奥さんの暴力などこたえもしない。振り下ろす手を受け止めてちょっと力を入れれば奥さんは身動きできなくなるそうだ。「ワシは暴力は振るわんぞ」と言うが、それはそうだろう、御主人があの身体で暴力を振るえば新聞ネタになりそうだ。奥さんが暴力を振るう?それなのに息が止まりそうになるのは奥さん?どうも僕にはピンと来ない。
 そこで僕は尋ねた。「振り下ろす手を受け止めただけで終り?」「そりゃそうじゃ、ワシは絶対暴力は振るわんぞ。ただオメエがしっかりせんから、あねえなったんじゃ言うてどやしつけたる」
 ここで初めて納得。不整脈の薬が効かないのも納得。自分のせいで作った奥さんの病気を、必死で治してあげようとする優しい旦那さん。


2017年07月27日(Thu)▲ページの先頭へ
関係
 若い男性が処方箋を持って入ってきた。見たことがない顔だ。幼顔で高校生のように見えた。なにやら大きなかばんを肩から提げていたのでそう見えたのかもしれない。娘達に薬を作ってもらい僕が応対した。定石どおり飲み方などを話し始めたが、全然反応がなかった。愛想のない人間だなと思っていたら、おもむろに耳からイヤホーンを外した。そうか、僕の喋っていることは聞こえていなかったのだとその時点でわかった。若者がイヤホーンで何を聞いていたのかわからないが、英会話ではなさそうだ。音楽だったのだろうか。外部から語りかけて分からないようでは、危険を予知できることも出来まい。その無防備さは天性のものか幼児性なのか。
 ただ薬だけ渡して済まそうと思ったが、さすがに目の前で困っている状態を見せられたら、助言の一つでもしてあげようと思った。同じ薬を飲むのでも明らかに養生が貢献するものがある。この若い男性は養生しだいだから、気は進まなかったがそれを伝えた。すると次第に聴く耳を持ってきて、帰りには礼を言って帰った。
 処方箋だけを持ってくる人は、このように「薬をもらえればよい」人が多い。僕の薬局にこだわりがないはずなのに、それでも処方箋を持って来る人は待たなくてもよいというメリットを感じている人達だ。混雑などと言うことはありえない薬局だから、用をたすだけなら便利だ。それらの人にとっては薬局は、知識も情も交換されない合理性だけが支配している空間だ。彼らは僕の薬局にはふさわしくないが、処方箋は受けなければならないという法律があるから、それからは逃げられない。せめて人間関係だけでも構築できれば、少しは血が通うのだが。
 漢方相談は正にその対極だ。喜怒哀楽全てが動員され、お互いが1つの目標に向かってそれぞれの立場で努力する。いわば併走するランナーのように。足も引きつり、息切れもし、必ずゴールのテープを一緒に切れるとは限らないが、それでもお互い頑張る。目の前にいる人物は「聞きたくもない人間」ではなく「聞き入る人間」なのだ。僕は40年後者の関係の中で働くことが出来た。


2017年07月25日(Tue)▲ページの先頭へ
再現
〇〇さんへ
 添付の資料を読ませていただきました。田舎の薬剤師で何の肩書きも持っていないので我ながらこれからお話しすることの信憑性が果たしてあるのだろうかと心配です。ただ、僕がお答えするのではなく、僕の先生の先生がお答えしているとすれば、少しは評価されるかもしれません。僕の先生の先生は、現代医学を学ばれた内科医で、現代医療の診断をもっとも重視して、生薬を科学的に分析して用いられました。1000年以上前の、診察機器が何もなかった頃に苦肉の策で継承された診断方法を、現代において最優先する方法はとられませんでした。現在、漢方を標榜する多くの医師や薬剤師が、証と称する大昔の診断方法を金科玉条のように掲げて、それを錦の御旗のように振りかざして、そうでない人たちを未熟として排斥していますが、僕はそうは思いません。
 若いときに、ある漢方の研究会に出席したのですが、陰とか陽とか、禅問答みたいな話ばかりで付いて行けずに2回目くらいには脱落して退会しました。その後、娘のアトピーを治したくて会う人会う人に質問していたら、僕の気持ちを汲んでくれた人がいて、30年お世話になっている現在の漢方の研究会に入会させていただけました。その会が偶然、現代医学を重視した漢方薬利用の会だったのです。勿論僕の先生も、そのまた先生も、漢方的な理論は熟知されていますが、それを現場で使うことはまずありません。現代医学の診断に基づいて漢方薬を使うのです。その会で教えていただいたことを薬局に持って帰り、忠実に再現したら、青二才の僕でも患者さんに喜んでいただけるようになったのです。漢方薬は長く飲まないと効かないと教えてもらっていた他の会の常識が一気に崩れた瞬間です。以来、僕は先生の口から出された言葉を綿密に書きとめ、忠実に再現してきました。さすがにこの歳になると自分のオリジナルも結構増えてきましたが、基本は先生の先生が作られた理論に基づいています。
 さて、ここから先が本題です。あなたが添付ファイルで教えてくださったこの先生が使われている処方は、とても汎用されているものですが、補中益気湯 柴胡桂枝湯 四物湯 桃核承気湯とも、意図が分かりません。食欲がなくてしんどい、ストレスで消化器の機能が落ちた、貧血気味、のぼせて便秘などを考慮されたのでしょうが、それらが解決したおかげで体調がよくなり、好結果をもたらしたと思われます。そもそも4例では何の再現性もなく、同じものを作っても効くかもしれないと思わせるほどの誘惑を感じられません。そもそも、こんなに漢方薬に造詣が深い人で、症例があまりにも少なすぎます。僕のところに届く医者向けの漢方情報誌にも、こうした情報はしばしば載っていて、1人の患者の効果があったと言うようなもので、他の患者さんにも効くというなんら統計的な価値も含まれません。あれだけ確率を尊ぶ医療の世界で、たった一人に効いたと論文で発表する落差を感じてしまいます。ほとんど薬剤師レベルです。
 嘗て、医者中心の漢方の医学会に出席させてもらったことがあります。テーマがガス漏れと言う僕にとっては興味のあるものでしたから。医師の発表に疑問があったので質問したのです。「先生、その患者さんは本当にガスが漏れていましたか?お尻を臭いましたか?」と。講演したお医者さんは戸惑ったみたいですが、その方が答える代わりに座長と言う人から、「あなたはどちらに属されていますか?」と質問されました。一介の薬剤師ですと答えて回答はもらえませんでした。医師の漢方の世界はまだこんなものかと大いに安心した記憶があります。
 もうひとつ、この先生が使っている薬は1回量が2・5gです。恐らくツムラの漢方薬を使っています。僕が属している漢方の研究会にいれていただくに当たって、ある約束を守るように言われました。決してツムラの漢方薬を使わないことです。折角正しいことを教えても、ツムラの漢方薬では再現できないからだと言われました。僕はそれを忠実に守っています。それを僕に約束させた漢方の先輩は既にこの世にいなくなりましたが、僕をその会に入れてくれたこと、効く漢方薬を使うように促してくれたことなど感謝してもしきれない恩人です。
 結論として言わせていただければ、起立性調節障害にも睡眠相後退症候群にも例の処方たちにはひきつけられませんでした。潰れそうで潰れない田舎の薬局がおこがましいことを言ってしまいましたが、正直に答えさせて頂きました。

ヤマト薬局


2017年07月13日(Thu)▲ページの先頭へ
楽観的
 専門家でない僕がこんなことを言うのは失礼かもしれないが、実際に僕の薬局ではこんなことも時々、しばしば?起こるので、紹介して参考にしていただければと思う。
 この女性を紹介してくれたのは岡山県の人。心療内科における自分の病気の治療(適応障害)でとんでもない目(起き上がれない、死にたい)にあって、それを僕の漢方処方で救うことが出来た。勿論現在は布団からも出ているし、大好きな釣りにも行くし、よく笑うし、仕事に行こうかと思案をし始めた。この女性が適応障害ではないと思ったのは、適応障害になった理由が嫁ぎ先の姑の態度だったからだ。理由を聞いてすぐに思った。適応したんだと。あの状態で本当に気持ちを強くして頑張ったら、ある日折れてしまって取り返しが付かなかっただろうと。適応障害的な症状を呈することによって命を守ったのだと。だから僕が作ったのは心身ともに元気にする漢方薬だった。それで起きれたし、食べれたし、笑えたし、釣りにも行けた。
 この女性が自身がとても元気になったので、九州のある友人を紹介してくれた。10代でパニックになり、デパスで治療していたが起き上がれなくなって、その後統合失調症と診断されて8年間治療をしている。この病名がついたら薬はかなりのものを飲む。7種類もの精神病薬をもらって飲んでいる。その他副作用防止の薬などを含めると10種類の薬を飲んでいる。その挙句が・・・いつもイライラして、不安感にさいなまれる。太陽がまぶしく、些細な音でも耳に響く。おまけに副作用で20kg以上太っている。僕はこの方から電話を受けたときにすぐに思った。「本当に統合失調症?」と。言葉は丁寧で分かりやすいし、明るくて礼儀正しい。何の問題があるのだろう。青春時代の夢も聞いたが、かなっていたらすばらしいだろうなと凡人の僕から見れば羨ましいくらいのものだった。
 心療内科で何を判断材料に統合失調症と言われたのか分からないが、僕はその診断名を無視して感じたままの漢方薬を作った。その方の不安材料をとることだけの処方だ。結局2週間分でその全てが治った。漢方薬は脳の中に進入できない。脳の中をいたずらにかき回すより、食べ物の延長みたいな薬草で心身を養ってあげたほうが自然に回復する能力を導き出すことが出来る。心の病気も肉体の治療と同じ発想をしてもかまわないのではと思う。僕は専門家でないから、心の病気も治ると素朴な勘違いをしているのかもしれないが、実際に薬草で治る人が多いのだから、この楽観的な発想を引っ込めることはできない。


2017年06月29日(Thu)▲ページの先頭へ
 世の中には元気すぎる人がいて、そういう人はほとんど高血圧、高血糖、高脂血症、高尿酸だ。もしこれで神経質な人なら病院に行き、それぞれの症状に合わせた薬を飲む。薬を飲めば飲んでいる間は数値が下がるから安心する。ただ、こうした症状の人たちは基本的には元気だから、体調は絶好調だ。だから検診で指摘されても気にも留めない人のほうが多い。自覚症状がなく、働いても遊んでも充実しまくりだから余計なお世話なのだ。
 ある方の御主人もこのタイプだ。奥さんが心配しても何処吹く風だ。毎年腎臓が少し怪しいと出ても病院に行かないのだから、元気過ぎ病の典型だ。しかし奥さんの熱意が通じたのか、病院に行ってくれた。病院と言っても、僕の息子が勤めている病院で、生活習慣病全てをまかなえるような煎じ薬の処方箋を切ってもらうためだ。一つ一つの病気に対応する現代薬を飲むとかなりの量を飲まなければならない。だからむしろ基礎を整える薬をまず飲んでみたらいいのではと思ったのだ。所詮生活習慣病なのだからベースは同じだ。食べ過ぎの運動不足だ。(陰の主役は遺伝のような気がするが)その行き着く先は分かる。その欠点を漢方薬で補えばまだまだ自力で体調を戻せるかもしれない。
 御主人が煎じ薬を飲み始めて10日くらい経った頃だろうか、奥さんが自分の用でやって来た時に、御主人が、あんなにしんどかったのに体が軽くなったと言って喜んでいると教えてくれた。煎じ薬の中に体力を増す薬は入っていない。どちらかと言うと体の中のゴミを捨てる処方だ。すなわち体の中の滞りを取る薬だ。それを飲んで体が軽くなったと言うことは、余程体の中にゴミが多かったのだろう。
 そう教えてくれた時に奥さんが印象的な表現をした。「煎じ薬を作ることが楽しくなった」と。これは現代薬では使われない言葉だと思う。薬が飲んでいる時間だけ数値を下げて、血液中から薬が消えれば体はすぐに元に戻る。化学物質が体の中で懸命に働いてくれているイメージは起こるが、体が綺麗にかつ元気になっているイメージはない。それがイメージできるのはやはり薬草から出来ている漢方薬だろう。クツクツと煮詰める作業が御主人に貢献しているという感覚もあるだろうが、自然の命を頂くって感覚もまたそうした表現を導いたのだと思う。
 田舎の薬局だからか、田舎の薬局のくせにか分からないが、僕の薬局は処方箋調剤、老人施設の入居者の調剤、漢方薬、昔からの薬の4部門で成り立っている。前の二つはもう付いていけない。毎日のように新薬が出る。辛うじてあとの二つで居場所を確保しているが、病院の治療で救われなかった人のお役に結構立てる。これは僕の力でなく、薬草に備わった自然の力、惠だと思う。


2017年05月23日(Tue)▲ページの先頭へ
勉強
 あれれ、部品がある?口には出さなかったが、驚きだった。そして喜びだった。
 この1週間くらい、漢方薬専用の分包機がおかしかった。すごいノイズがするし動きも不自然だった。時に止まったりするから、工夫しながら使っていた。そしてついに昨日使えなくなった。おかしいから代替機を手配していたのだが、こんなに古くてシンプルで壊れにくい機械はもうほとんど使われていないからなかなか情報が入ってこなかった。となると、最近急速に便利になっている機種の中古品を探さなければならない。調剤薬局が雨後のたけのこのように出来ているからそれらは一杯あるのだけれど、肝心のシンプルで壊れにくいと言う条件は、新しいものは満たせない。漢方薬は、特に僕が中心で使っている製品は台湾で作られているもので、日本のものに比べて混ざり物が少ない。日本のものは湿気ないようにか飲みやすいようにかしらないが、澱粉などの混ざり物が多い。だから主成分はどのくらい入っているの?の世界になってしまう。ところが台湾の漢方薬は混ざり物が少ない分、とても湿気やすくて、最新式の分包機では、機械の間に薬が入りこんで、早く壊れてしまう。単純に分包するだけだから、余分な機能は必要ない。
 以前、娘夫婦が使っている最新式の分包機のメンテナンスに来てくれたメーカーの社員に、もし僕が使っている古い分包機が壊れたら修理してくれるか尋ねてみたことがある。すると彼は、「あまりにも機械が古すぎて、もう部品がないと思うので修理は出来ません」と即座に答えた。僕も別段それを疑いはしなかった。どの業界も同じようなものだから。ところが昨日一か八かでそのメーカーに窮状を訴えたら、違う社員がやって来た。そして分解して原因を突き止めてから、薬局の外に出てどこかに電話をしていた。そして入ってくるなり、部品があるから修理しますと言ってくれた。実は昨日壊れてから漢方薬も新しい機械で調剤している。ずっと飲んでくれている人は荷物を開けてびっくりしたかもしれない。あまりにも綺麗に分包されているので。ただこちらとしてはハラハラだったのだ。壊れやしないかと。
 同じメーカーの同じ職種の人でこれだけ対応が異なるのかと驚いたし勉強にもなった。言ってみるものだなあと言う感想と、自分もまた後者の様な人間でありたいと言う思い。ただその人物は見るからに僕など及ばない。あれだけの技術を持っていてしばしば僕に頭を下げてくれるのだが、必ずその時に膝も折る。あれは凡人には出来ない。


2017年05月16日(Tue)▲ページの先頭へ
確率
 どう考えても、相談されているトラブルの原因は他にはない。ただ、現代には珍しい善意のおせっかい焼き屋さんは、それはないと言う。ないと言われたら仕方ないから、その唯一の前提をないものとして漢方薬を作る・・・なんてことはしない。強情でも自信過剰でもない。田舎で処方箋に依存しないでごく普通の薬局が生き残ったのは、ただひたすら薬が効くことを願って勉強してきたからだ。薬と言うものはしばしば僕は引用するが、買ってもらったテレビが必ず映るのとは違って、効かない可能性も高い。いわば可能性にお金を使ってもらうのだ。だから僕はその可能性を少しでも高めたかった。そうしないとお金をいただくことに後ろめたさが付きまとう。そんなことは僕はしたくなかった。だから、常によく効く薬を求めて先人に教えを乞い、実践し確かめた。
 と言う長い理由から、僕は自分の経験を優先して「必ず大量の水分を摂っている」人の漢方薬を作った。おせっかい焼き屋さんは、そんなに摂る人ではないと言ったが、それではその相談の症状が起こりえない。
 単なるおせっかいだから漢方薬を本人が飲むかどうか分からない。だから3日分持って帰ったが、職場に着いた頃電話がかかってきて、実は朝2リットルの冷たい水を買い、1日で飲んでしまうと教えてくれた。本人に確認したのか思い出したのか分からないが、僕の前提条件に合致する。病気にも必ず理由がある。それを取り除かなければ、いたちごっこにもぐらたたきだ。僕はどちらも好きではなく、自分が病気になったら根本的に治りたい。そしてその不調とバイバイしたい。この年齢になっても同じだ。まだ不調と同居はしたくない。
 と言う理由で、僕の独断で作った漢方薬が正しかったということになる。となると効果も出やすい。その後どうなったか分からないが、せめてこれだけの裏づけがあれば、効かなかったときの僕自身の落ち込みのレベルが違ってくる。このように情報を信用できないときは、自分の判断を優先したほうがいいこともある。安易に妥協せずに、効く確率を追及したほうが患者さんのためになる。
 若い薬剤師には難しいかもしれないが、いたずらに迎合しないのはこちらの精神状態にもいい。仕事が楽しくないと効く確率は上がらない。全てがこのためだ。


2017年03月15日(Wed)▲ページの先頭へ
観光案内人
 僕の漢方薬を飲んでいながら、僕自身もお世話になっている女性が、ある区切りがついたので2泊3日で遊びに来た。遠慮して当初ホテルを取るように依頼されたが、それでは接待にもならないし、もっと深く知りあえるチャンスだから無理を言って我が家に泊まってもらった。
 我が家には嘗て50人ほど漢方薬を飲んでいる人が泊まりに来たが、ここ数年息子の家族と同居していたためそれは中断していた。半年くらい前に出て行ったから再び門戸開放を決めたが、その女性が再開後初めてのお客さんと言うことになる。ただ、今回からは我が家にはかの国の若い女性が2人同居している。この女性達は、僕が同居を持ちかけたくらいだから、素朴さと優しさを兼ね備えていて、この国では得がたい人物だ。泊まりに来てくれた女性もそのどちらも持ち合わせているから、お互いがとても仲良くなり、一緒に料理を作ったりして楽しい時間を、僕にも妻にももたらしてくれた。又、別のかの国の女性3人と車で僕のお気に入りのコースを1日かけて小さな旅をした。誰が泊まりに来ても案内したいコースで、何回行っても僕は飽かない。ただ今回は、倉敷で和太鼓のコンサートがあったから時間の関係で四国村は省いた。
 念のため、お気に入りのコースを披露するから希望の方は一緒に回ってみよう。薬剤師と患者さんではなく、親切な田舎のおじさんと一緒に。ひょっとしたら純朴なかの国の女性達も一緒に。
 牛窓から玉野に行き、宇野港からフェリーで1時間かけて高松に渡る。高松城跡 玉藻公園の日本庭園を楽しみ、サンポート高松から瀬戸内海を見渡す。その後屋島の麓にある四国村で江戸時代の日本の風景を体験し、丸亀に行く。丸亀は城が山城でとてもユニーク。急な坂道を登って天守閣から遠く瀬戸大橋を眺める。城から降りたら商店街入り口のうどん屋さんで、てんぷらが一杯載ったうどんを食べる。その後瀬戸大橋を渡り倉敷観光。
 僕は40年くらい薬局の店頭に立って、何十万人と言う人と話をしてきた。ごく日常の会話でしかないが、それでもいろいろなことを教えられた。そして今思いを馳せるのは、心優しい人たちが、まるで落ちこぼれたかのように不本意な状態で暮らしていることだ。僕はそうした人達にしっかりと水面から顔を出して泳いで欲しい。その人達と一緒にいて僕がとても癒されるのに、他の人が評価しないはずがない。その人しか持っていない個性を大切にして、そしてその事を評価して意義深い人生を送って欲しい。その為だったら僕は喜んで観光案内人になる。


2017年03月05日(Sun)▲ページの先頭へ
揺り戻し
 米国内科学会が先ごろ発行した新たなガイドラインによると、腰痛患者にはまず薬剤を用いない治療法を試すことが推奨されている。何でもかんでも薬で解決できると思わされていたものが覆された。ただし、こんなこと、言われなくても多くの患者は昔から分かっていた。仕方ないから飲むくらいなもので、治ることなどほとんどの人が諦めながら飲んでいた。若者が急に傷めたのなら、鎮痛薬を飲ませておけば自然に治るが、中年以降の人はなかなか治らない。自然治癒力なるものが枯渇してきているから、薬などでは治らない。
 アメリカでは鍼や運動やリラクゼーションを勧めている。合理的な国だから無駄なことには厳しい。治らないような治療に保険会社は金を払ってくれない。親方日の丸なら、鎮痛薬もシップももらい放題だが、アメリカは保険会社の支配下にあるから、無駄なことは許されない。それと日本人みたいに沢山薬をもらえば満足な国民性とは違う。 
 鍼や運動やリラクゼーション以外にも、いくつかの自然な治療法を推奨していたが、その中に漢方薬はなかった。まだまだ本物の漢方薬は、個人の技術によるところが大きいから、一般論では語られなかったのだろうか。僕も多くの腰痛患者の漢方薬を作っているが、それこそ自然治癒力を導き出すにはうってつけだ。どうして田舎の薬局の漢方薬で腰痛が治るのか不思議だろうが、1度効果を実感できた方は遠路はるばる来て下さる。
 科学は一直線に発達しそうなものだが、結構な揺り戻しがある。化学薬品の切れ味に磨きをかけて、自然薬など必要なくなってもいいと思うのだが、どっこい存在し続けるし、価値が見直されることも多い。自然であることの価値を破壊して発展してきた「不自然」の極みを救うことが出来るのが自然とは皮肉なものだ。結局何処まで行っても自然には勝てないということか。


2017年02月19日(Sun)▲ページの先頭へ
運動
 近隣住民とのトラブルで、ほとほと参っている女性が相談に来た。勿論病院で治療を受けているが一向によくならない。以前舌痛症のお世話をしたことがあり、それを思い出して又相談に来てくれた。
 余程、僕の薬局と相性がいいのか1週間分の漢方薬でかなり治った。2週間飲んでもらってほとんど治った。症状は食事をしようと一口二口物を口に入れると途端にそこから入らなくなると言うもので、漢方薬が得意中の得意な症状だ。と言うことは現代医学の苦手としているところだ。漢方薬を作るのは簡単なことだが、その女性が抱えている荷物を下ろしてあげることが重要だ。そこで僕や娘が話を聞くのだが、娘は優しく頷いている。僕はそんなまどろっこしいことはしない。いつものように、藁で人形を作り、五寸釘を毎晩打ち付けるように助言した。すると患者さんは、最初は周りを気遣うように小声で症状を教えてくれていたのだが、その頃から大きな声になり、周りが気にならなくなったみたいだ。最早正々堂々と、その近所の極悪人について話し出した。ろれつもえらい回りだして、滑舌も良くなった。最早舌?好調だ。恐らく近所の極悪人のことだから、人様に喋れば倍返しを食らうと思って誰にも不満を打ち明けていなかったのだろう。
 帰るときに、病院の先生からは運動を勧められたと教えてくれた。その先生がどういった意味で運動を勧めたのか、そしてその事をどうして僕に敢えて教えてくれたのかわからない。戸を開けた瞬間から行動を監視されている人が、どうして運動に出かけられるだろう。忙しい病院の外来で、実際の患者さんの苦労の周辺まで理解するのは不可能だ。主症状に関して薬でなんとか抑えようとするしかないだろう。ところが僕の薬局みたいに暇だと周辺症状まで分かってしまう。だから解決方法も自ずと浮かんでくる。ただ僕も病院の先生が勧めた運動を否定するものではない。ただ僕の勧める運動は、口の周りの小さな筋肉の運動だ。その筋肉を一杯使わせてあげれば随分と楽になる。


2017年02月09日(Thu)▲ページの先頭へ
親子3代
 一目でよいことが起こったと分かった。笑顔で入ってきたし、手には如何にもお土産だと分かるものを持っていたから。
 10日くらい前に、まだ営業していない時間帯に電話がかかってきた。ある女性の悲壮な相談だった。「今日は私のことではないんです。娘がセンター試験の後、毎日起きてこないんです。ずっと布団の中にいます」と言う内容だった。何でも、センター試験が思うように出来なくて、ショックのあまりずっと寝てばかりらしい。5日後に京都に受験に行かなければならないのに、このままだと行けないと言うのだ。起こそうとしても体がしんどくて起き上がれない。食事も辛うじて食べる程度。本心かどうか分からないが、お母さんとしては、もう受験は諦めるが、このまま心を病んでしまうことが心配だと言っていた。実はお母さんも結構繊細で、ある心のトラブルを漢方薬で克服してもらった経緯があるから、僕もお母さん以上に心配だった。と言うのは、心のトラブルって結構遺伝するのを見ているから、今回のことをトラウマにしないようにしてあげなければと、その時決めた。
 お母さんは、心療内科にだけは行かせたくないという希望だった。僕はあわよくば受験させてやろうと決めたので、お母さんにお願いして1週間分だけかなり高額な薬を作らせてとお願いした。僕は田舎の薬局で庶民相手に仕事をしているから、漢方薬と言えどもかなり低額に抑えている。ただ、癌の方だけは1日分が1000円を越えて心苦しく思っている。このお母さんは僕の提案を快く受け入れてくれ、1日分が4000円近い薬を作らせてくれた。勿論、1種類の薬でそんなにするものは無く、心身ともに元気にする漢方薬、不安とイライラを繰り返す人のための漢方薬、そして極めつけの心を一瞬にして解放してくれる漢方薬(これが高い)の3種類を飲んでもらうことにした。車で40分くらいかかる所から飛んで来て、又飛んで帰った。一刻も早く飲ませたかったのだろう。
 「ありがとうございます。翌日から自分で起きるようになって、勉強もよくし受験に行けたんです。受かるかどうか分かりませんが、そんなことはどうでもいいです。受験に行けたのが嬉しくて嬉しくて」と何度も礼を言われた。お土産は定番の八橋でなく見たことが無いようなものだった。敢えて八橋でないようにしてくれたのではないかと、僕は感動の共有を忘れて、お土産ばかりに目が行っていた。これで合格でもしたらどんなお土産をもらえるのだろうと、もう次に期待する。
 よく医学雑誌などを読んでいると、親子2代を世話しているとか、親子3代を世話しているとかと言う文章に出くわすが、僕もそろそろそんな年齢になったのだと今回のことで思った。親子3代の世話をするまで現役でいたくは無いが、下手をすればそうなる可能性もある。いやいや、もしそうなれば幸運だと言うべきか。


2017年01月11日(Wed)▲ページの先頭へ
高橋真梨子
 インターネットでその窮状を知ったから、そしてその状況から脱出の兆しも見えていないみたいだからメールを送った。読んでくれるのかくれないのか分からないが、一言伝えたかった。何の病気か知らないが、体調不良でかなりやせているらしい。やせているのを太らせるのは難しいが、そして原因がはっきりとしていないものを治すのは難しいが、僕なら出来ると直感した。いや、もう少し謙虚に、漢方薬なら出来ると直感した。だから、どうでもいいことなのだが漢方薬と言う選択肢を加えたらどうかと助言した。
 1度、ある政治家にもメールしたことがある。勿論戦争をしたがりの党の人間ではない。新聞報道で知って、これもまた漢方薬の適応だと直感した。報道で足元にも及ばない超有名病院にかかっていることを知っていたが、そんなところでも治すことができない病気は一杯ある。そんな隙間みたいなところで活躍しているのが僕達の漢方薬だ。もっとも僕がそんな人のお世話をすることは出来なかったが、丁重な断りのメールが届いた。
 漢方薬全般に言えることだが、気力体力を改善しながら、訴えの症状を取るようにするから、驚くような結果をもたらす場合がある。彼女に、どんな過去があり、どんな人生があったのか知らないが、笑いながらまるで冗談のように治す。こんな低次元薬害師との縁もいいかもしれないのに・・・











2016年10月06日(Thu)▲ページの先頭へ
底力
 何の偶然かわからないが、最近、若い癌の患者さんのお世話をする機会が急に増えた。癌の発症が低年齢化しているのか、昔から僕の薬局を利用してくれている人達のお子さんの発病だから僕を頼ってくれるのか、或いはその両方か。
 病気の深刻さゆえに、お引き受けするのも覚悟がいる。最近、現代医学でもやっと免疫について認知されてきたが、僕はもう随分前から、そのための漢方薬を飲んでもらっていた。漢方薬のように多くの生薬の相乗作用では現代医学では正式な薬効としては認められずに、オプシーボのように単一成分でないと認められない。だが免疫と言うことでは、現代医学のほうが漢方薬を追っかけてきた感じだ。
 お昼ごろあるお母さんから電話があった。病院から息子さんの報告を受けてすぐに結果を教えてくれたのだ。咽頭癌で放射線治療を受けたのだが、癌を宣告されてすぐにお母さんが飛んで来て、その日から煎じ薬を飲んでもらっている。放射線治療の副作用もほとんどでずに、咽喉科の先生が珍しいといってくれた。そして今日の最終的な検査で、がん細胞は見つからなかったらしい。母親の安堵の様子が痛いほど伝わってくる。
 漢方薬でどのくらいのことができているのか実際には確定しようがない。ただ多くの人たちが同じように治療を受けている病院仲間より自分は元気だといってくれるし、信じられないような日々を過ごしてくれている人も多い。癌に関して薬局が出来ることは、今受けている治療の悪影響を出来るだけ抑えること、そして将来にわたって免疫を正常に保つ投資を手伝うこと。それだけしかない。子を思う母の力、夫を思う妻の力の底力をまざまざと見せ付けられる日々だが、いつまでもその人たちが笑顔でいられるように微力ながら貢献したい。


2016年08月20日(Sat)▲ページの先頭へ
熱中症
 彼は本当に僕と真逆だから、顔は悪い、学はない、知性はない。その上色は黒いし、品はないし、肥満だし。最悪はタバコを2箱吸うし、コーヒーは10杯以上飲む。極めつけは、会社の社長で沢山の職員を雇っているし、ゴルフにクラシックギターにトランペットにオートバイに釣りにと趣味は豊富だ。
 そんな彼が昨日慌てて電話をしてきた。ある現場で2人が熱中症にかかり救急車で搬送されたって言うのだ。今の現場には30人以上いるらしいのだが、それこそ太陽の直射を受けながら高い湿度の中で働いているらしい。そこで彼が何とか職員を熱中症から守りたいというのだ。彼や彼の家族を漢方薬で世話しているから、すぐに漢方薬を思い浮かべてくれたのだろう。漢方薬で熱中症を防げないかと言う。
 漢方薬で熱中症を防ぐものはある。「30人が毎日飲んだら・・・・分からんけど、300回分くらい作って!職員に飲ませるから」なんとも大雑把な話だが、気持ちだけはよく伝わってくる。冒頭に書いたように、あんな人間なのに、人の面倒をとてもよく見る。ここもまた僕と真逆だ。鬼みたいな顔をしているのにとても優しい。
 「職員に取りに行かせるから作っておいて」と電話を切ってから10分くらいしてもう一度電話をしてきた。漢方薬で熱中症を防ぐことができると聞いてインターネットで調べたらしい。「牛黄というものが熱中症にいいらしいけど、ある?」当然あるけれど、牛黄を飲ませるタイミングは救急車を呼ぶ段階だから、牛黄を熱中症に売る勇気はないと断った。まして30人に、毎日飲ませていたら、僕はそれで車が買える。インターネットの世界がどんな世界か知らないが、僕の漢方薬なら、体調不良のときや、なんとなくおかしいという段階で飲むとかなり役に立てる。そして当然1回分が100円だから、社員にふんだんに飲ませられる。彼の善意を、社員を思う心をお金儲けには使えない。ここも真逆だ。
 屈強な男達が熱中症で運ばれる、そんなことが起こるくらい地球は変わってきたのだ。数字で言うと少しばかり平均気温は上がっているが、人間の体にとっては恐らく未知の領域なのだろう。過去の常識を破壊するのは権力を求める人間達の常套手段だが、自然相手では打つ手がないみたいだ。いや打つ気がないのか。手と気では大違いだ。


2016年08月18日(Thu)▲ページの先頭へ
未確立
 昨日の毎日新聞にほぼ一面を割いて「起立性調節障害に悩む若者」と言う特集が載っていた。サブタイトルは「不登校、進学に苦労・・・治療法未確立」だった。
 起立性調節障害は、朝具合が悪くて起きられない。立ちくらみやめまいをよく起こす。立っていると気分が悪くなり、ひどいと失神する。入浴やいやなことを見聞きすると気分が悪くなる。少し動くと動悸や息切れがする。顔色が蒼白。食欲不振。腹痛を時々訴える。疲労感がある。疲れやすい。頭痛。乗り物に酔いやすい。などの症状をいくつも持っている。これらの症状が日常いくつも同時に起こったとしたらその耐え難さは想像に難くない。
 体験談がいくつか載っていたが、進学を諦めた、留年したなど青春期をまるで破壊されたようなものばかりだ。ただ、僕が気になったのは「治療法が確立していない」と言うサブタイトルだ。確かに現代医療では確立していないのかもしれないが、ヤマト薬局では確立している。田舎の薬局が大きなことを言うと思われるかもしれないが、意外と昔から普通の薬局には起立性調節障害に有効な商材があり、それを利用すれば結構治る。そんなに難しく考えることはなく、元気にしてあげればいいのだ。そういった薬は昔からある。いや昔のほうがある。今は病院の処方箋を創ることが薬局の仕事になっているから、そういった商材を持っている薬局はほとんどない。
 記憶違いかもしれないが、もう何年も、起立性調節障害の少年少女をお世話して効果がなかった記憶がない。むしろご家族の方には奇跡みたいなことを何人も経験してもらっている。起立性調節障害の治療法は、僕の中ではとうに確立しているのだが、なにぶん僕には、学歴がない、品がない、コネがない、信頼がない、スタバがない、ミスドがない、丸亀製麺もない、マクドもない。あるのは五大様似の整った顔立ちだけだ。




2016年08月03日(Wed)▲ページの先頭へ
期間限定
 やっぱり もう重症ではない!と思えました。先生と話が出来て帰りは最高でした。忙しいのに本当ありがとうございました。先生は僕でなくても誰かに話を聞いてもらえばいい…って言いますが私は先生だから意味があるんだと思います。今まで先生のところにお世話になる前は内科 心療内科 産婦人科 色々 行っても自分はこんなに体調が悪いのに大した事ないみたいに言われたり,、毎回 毎回 つらくて変わらない症状を必死で訴えてるのに、なんの説得力もなく薬をもらうだけで帰りには自分は治るのか?大丈夫なのか?こんな薬飲んで大丈夫なのか?治す為の薬が不安材料になる!って安心させてもらうどころか不安ばかりでした。どんどん症状がひどくなってどうしたらいいのか…もう精神的にも体調的にも限界でした。そんな時ネットでみつけて先生の所に行ってみよう??と思いました。最初は先生のところまで行く自信がなくて電話でした。電話で初めて話をして…親切に対応してもらい、すぐに薬を送ってもらい、もしかしたらこの先生だったら治るかもしれない??って先生と話をする事で希望が持てました。この気持ちにさせてもらったのが本当に嬉しかったし救われました。最初の頃 本当にしんどかった時でも他の病院と全く違って先生と話すと今までどうしたらいいか絶望的で苦しんでた自分でも治るかもしれない??大丈夫なんだ??って思わせてくれて帰りには希望と安心が持て また回復に向けてガンバローって自然と思わせてくれます。私にとってはこれが先生と話す事の意味だと思います。最近は特に先生と話をするとき緊張も減って自分が出せるようになったのも大きいかもしれません。それに友達じゃ 心配はしてくれてもこの安心と希望が持てないんだと思います。また明日から私なりに頑張ってみます。希望と安心に感謝です。

 若い時にも色々考えていたのだと思うが、この歳になっても心は揺れ動くものだと知った。年齢を重ねれば、多くを経験しどっしりと構えておれるのかと思っていたが、意外や意外、心はもろいものだ。つい最近たどり着いた「話し相手がいない病」のジャンル分けも、上記のメールを頂いてから揺れ始めた。話し相手は僕でなくてもいいと言う結論だったのだが、正に現在進行形の方から、文章で冷静に指摘されると考え直さなければならないのかなと思う。
 僕は皆さんとどんな会話をしているのかほとんどノーマークだから分からない。その時々は懸命に話している。ただ、説得なんかではない。説得は不可能だと長年の経験で悟った。教訓は自分自身が何もつかんでいないから口から出ない。病態について少し、薬について少し、後は日常誰とでも行きかう言葉を往来させているだけだ。口から出しただけ人は楽になるから、多くを喋ってもらうが、僕も楽になりたいから多くを喋る。しいて言えば、目の前の人に楽になってもらう唯一の目的を達するために、僕は期間限定の友人になっているのかもしれない。ただちょっとだけ漢方薬に詳しい友人ではあるが。



2016年05月25日(Wed)▲ページの先頭へ
食養生
 「割り勘だったら、もったいないから食べんわけにはいかんじゃろ!」と、僕には分からない理由で養生法を破ったことを自白した。
 僕は意外と食事療法を押し付けない。自分が守れないようなことは要求しないし、そんなことしなくても健康になってもらえる方法を考える。ただ、時に厳格に守ってもらわなければ漢方薬を飲む意味もなくなるような病気もある。彼は運悪くその「時に」に当たる。
 皮膚病では専門医も苦心する病気に襲われている彼は、2年前にまじめに取り組んでくれ本人はもちろん僕も満足のいく結果で終わった。僕のところに来たときにはもう皮膚科の治療を諦めていたから、お医者さんとは縁が切れていたが、あの改善振りを見たらお医者さんも漢方薬の実力を認めざるを得なかっただろう。そのくらいきれいになっていた。ところが1年位ご無沙汰していた彼がひょっこりやって来たから、不吉な予感はしたのだが、案の定再発していた。2年前に見せてもらったときほどではないが、一度きれいな皮膚を体験したら耐えられないくらいの症状だった。
 一度治れば又同じように努力すれば治る。案の定今回は2週間で、いや、本人曰く1週間くらいでよくなり始めたらしい。2年前に治した経験があるから彼自身もこれで又治ると思ったらしくて、口が軽くなった。そのおかげで、再発した理由が分かった。2年前に治療を開始してからかなり厳格に僕の要求した食事療法を守ってくれた。大好きな、そして頻繁に通っていた焼肉を絶ったのだ。ところが僕と縁が切れても皮膚病が再発しなかったものだから、あの大好きな焼肉を解禁したらしい。その結果、半年位してからポツポツと皮膚病変が現れた。そう言えばせっかくギトギトギッチャンの顔から脂も消え、お腹も引っ込んでいたのに、元の木阿弥の手前くらいに復活している。「割り勘だったら、もったいないから食べんわけにはいかんじゃろうと言うけれど、向こうが払うといったら食べんのか!自分が払ったら食べんのか!」一度治してあげているから僕も強い。どのパターンでも腹いっぱい食べるに決まっている。僕は治療に協力しない彼に留めの一発を食らわせた。「いい加減な言い訳をして食養生しないのなら、第三者委員会に調べてもらうぞ!こりゃ、牛窓の巻き添え!」


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有限会社 栄町ヤマト薬局

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〒701-4302
岡山県瀬戸内市 牛窓町牛窓4808-3

■連絡先■
[TEL] 0869-34-5466
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